Q&A3796 大病後の第二子治療 その2 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 2023.1.27「Q&A3554 大病後の第二子治療は?」で回答いただきました。その際はありがとうございました。


さて、あれから大病後の経過も順調で、子宮内膜症と同様の治療による嚢胞もほぼ見えなくなりました。そこでもう少しご意見をお聞かせいただきたいです。大病というのは、大腸の方でした。片方の卵巣を摘出したのは癒着によるものです。生理の度に嚢胞が大きくなる傾向でしたので、子宮内膜症の薬で生理をコントロールしています。手術してもうすぐ3年が経ち、定期的にCTを撮ったり血液検査をしていますが、落ち着いています。この場合、主治医の許可は、消化器外科と産婦人科のどちらが重要ですか…どちらも大切だとは思いますが。婦人科ではリスクの話をされるだけでした(早期の緊急帝王切開になるとか)。

病気の部位により出産を諦めた方がいいなど、判断基準があるのか分かりませんが、年齢的なことも考えると、凍結胚盤胞移植に動くのか動かないのか、考えた方がいい頃だと思っています。せっかく症状も落ち着いてるんだから、もういいでしょ?という上記のような雰囲気もありますが、妊孕力を残して治療を頑張った自分もいます。

 

A 消化器外科の妊娠許可があって初めて産婦人科で行動に移せますので、まずは消化器外科です。病気の部位により出産を諦めざるを得ないのは、進行した子宮体癌や子宮頸癌くらいです。もう一点は、大病が再発した場合の対処法が妊娠中に可能かどうかの確認が必要だと思います。上記の文面を読む限りでは、私なら移植をトライしてみて良いと思います。

 

なお、このQ&Aは、約3週間前の質問にお答えしております。