Q&A3793 41歳、正常胚移植2回陰性 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 41歳

 

他院で初期胚移植2回(1個移植と2個移植)し陰性のため、リプロへ転院

採卵2回、移植2回陰性(G-CSF+初期胚1個移植、SEET法+胚盤胞2個移植)

移植3回目(PGT未実施の胚盤胞2個、スクラッチ、エンブリオグルー、ピシバニール、プレドニン、ヘパリン、バイアスピリン)で妊娠しましたが、7週で稽留流産(心拍確認できず)になりました。なお、流産胎児絨毛染色体検査は提出していません。

採卵2回でPGT-A正常胚2個見つかりました(正常率50%=2/4)。夫婦染色体検査正常。

その後、採卵3回行い貯胚しています(初期胚2個、PGT未実施胚盤胞3個)。

しかし、正常胚とPGT未実施胚の胚盤胞2個移植を2回行い2回とも陰性でした(スクラッチ、エンブリオグルー、ピシバニール、プレドニン、ヘパリン、バイアスピリン実施、最後はHCG子宮注入も実施)。

陰性結果の際、松林先生に診察していただき、次周期も採卵ではなく移植でいいでしょうとのことで、何とか気持ちを立て直そうとしていますが、年齢も刻々と厳しくなってきていて、貯胚もわずかになっていて焦りと不安が大きいです。


診察していただいた時に冷静にご相談できればよかったのですが、結果を受け止めるのに精一杯で質問できませんでした。
①陽性反応が出た時の方法とおっしゃっていただきましたが、2回陰性が続いたのですが、オプションを追加したり、初期胚を含めた二段階移植は視野に入れなくていいでしょうか。
②移植までや移植後、生活の仕方や食生活でできることはありますか。リプロ公式ブログは毎回読み返してできることからやっています。毎回強く思うことですが、、、次周期の移植で卒業できるよう万全を期して臨みたいと思います。

 

A 

①PGT-A胚だけ着床しない方がおられます。これは細胞採取による胚のダメージによるものと考えられます。正常率は50%ですので、検査未実施の胚盤胞2個移植を提案しました。流産後に変化する可能性のある、BCEとERPeak検査は済んでおりますので、他のオプション検査の提案はしませんでした。妊娠したのが検査未実施の胚盤胞2個移植、かつSEET法で陰性でしたので、二段階移植を提案しませんでした(SEET法で陽性の場合は二段階移植が良いです)。
②生活習慣については、リプロの「ARTの教科書」P11に記載してある通りです。同じ内容を記したブログ記事は、2013.7.16「☆☆☆ライフスタイルと妊娠 改訂版」です。

 

なお、このQ&Aは、約3週間前の質問にお答えしております。