Q&A3525 授乳中でも移植は可能なのでしょうか | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 第一子を体外受精で出産し、第二子希望です。


授乳中のため、移植までに断乳しようかと思いましたが、ホルモン補充周期の場合は必ずしも断乳しなくても良いと通院中のクリニックの医師から聞きました。不妊治療再開時には断乳は必須と考えていたため、びっくりしています。私は原発性無月経、排卵障害、黄体機能不全、下垂体機能低下症などがあり、自然に生理がきません。そのような場合は、授乳中でも移植は可能なのでしょうか。また、ホルモン補充での凍結胚移植の場合、妊娠率低下に繋がらないのでしょうか。
 

A 「授乳中でも移植は可能なのでしょうか?」の回答は「可能ですが、妊娠成績が低下するのでお勧めしません」。哺乳動物では、授乳中は子育て期間のため、次の妊娠をしないように自然の摂理が働いています。

 

無料の治療(タイミング)でしたら完全断乳していない状態で妊娠されても良いですが、体外受精にはお金がかかっていますので、より良い状態で移植するのが良いです(不十分な状態で移植するのは勿体無いです)。自然に生理が来ない方は、断乳後ホルモン剤で生理を起こしてからの移植をお勧めします。
  

なお、このQ&Aは、約3週間前の質問にお答えしております。