Q&A3417 低AMHでホットフラッシュあり | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 43歳、昨年6月のAMH 0.07

 

2019年10月から2022年5月まで体外受精、顕微授精にトライしていた者です。リプロでは昨年1度移植までいくことができましたが、着床しませんでした。これまでに4回移植し、すべて着床せず。

費用の問題もありますが、何より気持ちがついていかず、体外受精、顕微授精の治療は終了し、日常生活の中でタイミングをとっていこうと考えていましたが、6月に一度生理が来てから42日後まで生理が来ず、時々ホットフラッシュのような症状も初めてあったため、婦人科を受診。プレマリンを寝る前に1錠14日間、その後プラノバール夕食後1錠7日間を処方され、まもなく生理が来る予定です。婦人科ではこのサイクルを3周期行い、自然に生理が来るかどうか試してみるよう言われました。

積極的な不妊治療は避けたく、しかし僅かな妊娠の可能性は捨てたくない、という場合
①上記の婦人科で処方された治療法を行うのがベターでしょうか。他に方法はありますか。
②上記の治療法を3周期行っても生理が来ない場合、ホットフラッシュもあるため更年期障害対応のホルモン補充に移行するしかないでしょうか。妊娠の可能性が絶たれるため、他に方法があれば知りたいです。
③タイミング法、人工授精までであれば気持ち的にできるかもしれません。その場合もお休み期間を設けたい場合は、どのような対応が考えられますでしょうか。
④海外で卵子提供を受けることも考えています。その場合はどのようなホルモン治療が考えられますか。
前向きな治療についての質問ではなくすみません。

 

A 

①このような方法が昔から行われています(カウフマン療法=E2+P製剤)。薬剤の組み合わせは様々ですが、基本的に同じものとお考えください。
②皆様勘違いされていますが、更年期障害対応のホルモン補充(E2製剤)に移行しても妊娠の可能性は絶たれません。リプロダクションクリニックで行っている、FSH調整周期の一つは、まさにE2製剤を使う方法です。
③E2+P製剤でもE2製剤でも妊娠の可能性は残されますので、どのような対応でも構いません。
④薬剤の組み合わせは様々ですが、移植周期は全てホルモン補充周期になります(E2+P製剤)。

 

なお、このQ&Aは、約3週間前の質問にお答えしております。