最近読んでよかった本を簡単に紹介します。
なお、紹介の順番は五十音順にしています。
私のブログでは月2回本の紹介をしています。
何故本を紹介しているかについては、2016.9.29「「最近読んでよかった本」の新たな効能?「ニュートラルな気持ち」へ!」をご覧ください。
「雲は湧き、光あふれて」須賀しのぶ
甲子園を舞台にした3つのお話「ピンチランナー」「甲子園への道」「雲は湧き、光あふれて」。表題作は戦時中に甲子園を目指した球児たちの話。野球ができない環境、大会中止、徴兵で戦地へ、、、その苦悩と絶望の大きさは計り知れない。タイトルの「雲は湧き、光あふれて」は、甲子園になくてはならない名曲「栄冠は君に輝く」の冒頭歌詞です。
「グレイヴディッガー」高野秀明
伊坂幸太郎のゴールデンスランバーを彷彿とさせる逃走劇。生来の悪人と言われる「八神」は、心を入れ替え、骨髄ドナーとなって他人の命を救おうとしていた。だが移植を目前にして連続猟奇殺人事件が発生する。犯人と間違えられた八神は白血病患者を救うべく、病院へ向けて、命がけの逃走を開始した。東京の北から南へ決死の覚悟で逃走する八神。追いかける謎のカルト集団「M」と墓掘人「グレイヴディッガー」の正体は如何に!ノンストップの逃走劇、見逃せません。
「絶唱」湊かなえ
阪神淡路大震災とトンガを舞台に時間軸が異なる4つの物語が進行する。中心人物はトンガでゲストハウスを営む尚美。4つを締めくくる「絶唱」では、おそらく湊かなえさんご自身のことが語られます。
「探偵は吹雪の果てに」東直巳
前作から15年後、45歳になった「俺」の話。ちんぴらに袋叩きにされて「俺」は入院した。そこで偶然、病院の付添婦をしている(死んだはずの)昔の恋人と再会する。彼女からの依頼で雪の田舎町まで一通の手紙を届けることになった。 閉鎖的で排他的な「斗己誕(トコタン)」という田舎町が物語の舞台。町に着くなり身辺に不審な男たちの影がちらつき始め、理由も解明できないまま町を追い出されてしまう。やくざの組長「桐原」の助けを借り、再び町に舞い戻った探偵に最大の危機が訪れる。
「斜め屋敷の犯罪」島田荘司
北海道の最北端、宗谷岬の高台に斜めに傾いて建つ西洋館「流氷館」。館の主「浜本幸三郎」がクリスマスパーティーを開いた夜、奇怪な密室連続殺人が起きる。警察の監視の中での惨劇。恐るべき密室殺人の謎を解き明かすのは名探偵「御手洗潔」。御手洗シリーズ2作目、とてもお勧めです。