Q&A3086 第一子と同じ方法で上手くいきません | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 現在34歳、第二子治療でリプロ東京でお世話になっております。第一子もリプロ東京にてお世話になりました。第二子治療の移植方法で質問があります。

第一子治療
1回目、ホルモン補充期、SEET法 5日目4AA(移植時5AA)→hCG 0 陰性
BCE陽性だった為、治療
2回目、自然周期、G-CSF子宮内注入法 5日目4AA(移植時5AA)→hCG 0 陰性
3回目、ホルモン補充、二段階移植 8G2+5日目4AA(移植時5AA)→hCG 0 陰性
4回目、ホルモン補充、SEET法、ヘパリン移植時から、2個移植 5日目4AA+BL2(移植時6AA、5AA)→hCG 370 陽性、出産

 

第二子治療
1回目、第一子の時に凍結した胚盤胞、5日目4AA+BL2をホルモン補充期で移植(移植時は2つとも5AA)SEET法、エンブリオグルー、ダクチル→hCG 0 陰性(ヘパリンは着床後に数値を見て判断となりました)。移植前は銅亜鉛検査、ビタミンD、子宮鏡、BCE陰性ですべて問題なしでした。


①第一子の時に成功した同じ方法でもhCG 0だったのですが、第一子の時に色々な方法、オプションを試している為、先生は次回はどのような対策をしたらよいと考えられますか。
②第一子の移植時6AA+5AAで、どちらが着床したかは分からないのですが、着床のズレを試す場合、+1を試す方がよいでしょうか。

 

A 第一子と第二子の治療の違いを記してみます。第二子治療では、移植時からのヘパリンを使っていません(これは間違いありません)。第二子治療では、エンブリオグルーを使用しています(これは記載もれかもしれません)。第二子治療では、移植時5AA+5AAです(第一子では、移植時6AA+5AA)。ほとんど同じと言っても良いと思います。

 

①第一子の時と同じ方法で妊娠しない場合は、着床の窓が変化した可能性が否定できませんので、着床の窓の検査(ERPeak)が推奨されます。
②ERPeak検査を実施してから考えるのが良いです。

ERPeak検査で、着床の窓にズレがなければ、移植時からヘパリンを使うのが良いでしょう。

 

なお、このQ&Aは、約2ヶ月前の質問にお答えしております。