Q&A3065 41歳、採卵5回、化学流産1回 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 41歳、AMH<0.8、右卵巣チョコレート嚢胞摘出手術後


採卵5回の採卵数→合計17個
胚盤胞到達1個→PGT-Aにて異常胚
初期胚2個凍結→ホルモン補充周期移植で化学流産
検査:子宮鏡検査、子宮収縮検査、慢性子宮内膜炎検査、ERPeak異常なし
サプリ︙DHEA、イノシトール、ビタミンD低値のため服用中

胚盤胞になかなかならないので、初期胚凍結を勧められております。この度6回目の採卵を行うにあたり、初期胚移植について下記3つの方法で悩んでおります。松林先生でしたらどれを選択肢にいれますか。
①新鮮胚移植
②凍結融解後、自然周期移植+人工授精
③凍結融解後、ホルモン補充周期移植
新鮮胚移植ではクロミッドが使えないため、採卵数が減るのではと心配しています。ただ融解のダメージがないので、胚の力が弱い私たちには良いのかもしれないと悩んでおります。また先生のブログで、アジア人は融解胚移植の方が向いているとの記事を拝見し、やはり凍結の方が良いのかとも思っております。

 

A 成果が出ていない場合には今までやっていない方法で行い、成果が出ている場合には同じ方法で行う、のが良いです。ホルモン補充周期移植での化学流産をポジティブに捉えるならば③になり、ネガティブに捉えるならば①か②になります。考え方次第ですので、正解はありません。納得がいく選択をされることをお勧めいたします。化学流産の際のhCGホルモンの記載がありませんが、判定日のhCGの数値などで判断するのが良いと思います。

 

なお、このQ&Aは、約2ヶ月前の質問にお答えしております。