Q&A3052 白血病寛解後、胚盤胞移植4回不成功 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 35歳、10年前に急性リンパ性白血病(抗がん剤のみで寛解)


当時は治療に急を要していたのもあり、卵子凍結等はしていません。3年前より不妊治療を行なっており、AMHは低いですが胚盤胞まで育ち移植を4回行なっています。しかし、全てHCG 0.0です。もともとの染色体の異常なのか、抗がん剤で卵子が影響を受けている可能性があるのか教えていただきたいです。なお、卵管水腫を指摘され腹腔鏡手術でクリッピング手術実施済みです。

 

A 残念ながら、もともとの染色体の異常なのか、抗がん剤で卵子が影響を受けているのかを調べることも推測することもできません。まず、胚盤胞の染色体の着床前診断(PGT-A)を行い、染色体異常の確率を知ることが重要です。染色体異常率が年齢相当でしたら着床障害の可能性が高いため着床障害検査を、染色体異常率が高い場合には染色体正常胚を確保し移植するのが良いでしょう。

 

なお、このQ&Aは、約2ヶ月前の質問にお答えしております。