Q 42歳、次回の胚移植のオプションについて、アドバイスをお願いします。
①SEET法+5日目4AB→hCG 0.9 陰性
その後、着床の窓検査にて+1と分かる。
不育症検査など全てのオプション検査を実施し、
TPO抗体 93、橋本病→チラーヂン服用
ビタミンD 23.7→ビタミンDサプリ服用
aCL-IgM 8、FXII第12因子53% →胚移植後ヘパリン注射
②2段階胚移植 初期胚+5日目3BA→hCG 59.2 化学流産
③2段階移植 初期胚+5日目5AA→hCG 61.7 →1週間後86.2→1週間後146.3 hCGは少し伸びていたが薬を中止する、化学流産
※初期胚はエンブリオグルー使用する
残り胚盤胞6日目4BCが一つあります。現在は、コロナワクチンの1回目を打ったので、2回目を打ち終わったら次の周期に胚移植をしようと考えています。年齢から染色体異常が考えられますが、2回連続でhCGが同じ数字くらいだったので、他院でTh1/Th2の検査をしましたが、7.4で正常でした。リプロでのNK細胞活性は17%で正常でした。気になるようであれば、次回ピシバニールをしてプレドニンを飲み続けてもよいのではとの提案がありました。コロナ禍でもありますが、するしないどちらが良いでしょうか。2回同じくらいの数字のhCGはよくあることですか。また、化学流産後の2回目の生理が22日で(いつもは27日)きたのですが、とても早くて驚きました。こちらもよくあることですか。
A 原因不明着床障害、原因不明化学流産、原因不明不育症の治療に一致した見解やガイドラインなどのエビデンスはありません。リプロでは開院以来のデータを最近まとめたところ、原因不明着床障害や原因不明不育症の対策としてピシバニールとプレドニンの有効性を(少数例の後方視的検討で)認めていますので、そのような提案がなされた訳です。現時点ではエビデンスとは程遠いかもしれませんが、同じことの繰り返しでは、また同じ結果になる可能性が高いとも考えられますので(2回同じくらいの数字のhCGであったことは、現在の治療の限界を物語っているのかもしれません)、打開策として実施してみる価値は十分あると思います。ピシバニールは免疫調節剤(免疫賦活)であり、プレドニンは副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)です。コロナ感染を助長するという報告はありません。
なお、化学流産後の月経は普段とは違うパターンになることが多いですので、心配要りません。
なお、このQ&Aは、約2ヶ月前の質問にお答えしております。