Q&A2931 次回の移植方法について | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 38歳、リプロ東京通院中

 

1回目採卵で4個の胚盤胞が出来ましたが、全てBCやCBでした。

 1回目移植:SEET法+4BC→陰性

 2回目移植:G-CSF法+3CB+3BC→陰性

2回目採卵では精子選別等も行い6個の胚盤胞が出来ました(G4AAx2、G4BB、G3AB、G4BCx2)

 

31歳の時に自然妊娠をしているのですが、移植では2回ともホルモン補充周期で着床もしませんでした。着床するのに胚のグレードも関係あるのでしょうか。それとも自然排卵周期で移植した方がいいのでしょうか。今回はスクラッチング法で4AAと4BCを同時移植する予定で進んでいるのですが、先生のお勧めの移植方法はありますでしょうか。

 

A 理由はわかりませんが、過去の成功体験(必勝法)を踏襲すると上手くいくことが多いです。過去に妊娠したことがある場合には同じ方法で移植を行い、妊娠したことがない場合には違う方法で行います。ホルモン補充周期で2回とも着床していませんので、次回は自然排卵周期移植をお勧めいたします。もちろん、着床するには胚のグレードも関係あります(特に胎盤になるグレード=右側のアルファベット)ので、今回の4AAに期待したいと思います。なお、オプションも同様で、SEET法とG-CSF法で上手くいっていませんので、違う方法(スクラッチング法)を取り入れるのが良いでしょう。

 

なお、このQ&Aは、約2ヶ月前の質問にお答えしております。