東京医師歯科医師協同組合の機関誌にある「私の天職」コーナーで、ピアニストの「清塚信也」さんが紹介されていました。
医師協Mate 2021; 323: 4(日本)
要約:5歳からピアノの英才教育を受けた清塚さんの母親は「やるからにはプロを目指さなければ意味がない」との考えであり、幼き日の清塚さんは「プロのピアニストになるためには、コンクールで入賞し続けるしか道がない」ことを知ります。当時は、厳しく苦しい練習の日々だったそうです。プロになる決意をしたのは、モスクワ留学時代の18歳のとき。一人暮らしをする中で、自分を見つめ直しました。それまでは「ピアニスト製造工場のベルトコンベアに載せられた状態」だったこと。これからは、ピアノだけでなく、作曲、映画、ドラマ、芸能界などにも携わって行きたいと思うようになりました。中学生のとあるコンクールで優勝した際の副賞として、清塚さん個人のコンサート開催がありました。その時に演奏した曲は、コンクール用の難解な曲ばかりであり、観客が聞いて楽しい曲ではありませんでした。これでは何の意味もないと、その後のコンサートでは、曲の前に解説をしてからピアノを演奏するというスタイルにしました。スタッフからは怒られましたが、観客からはすごく喜んでもらえました。このような経験を通じて「人に楽しんでもらえる表現をしたい」と思うようになり、芸能界デビューを考えるようになりました。20歳で日本に帰国してから、100箇所以上の芸能事務所や制作会社を訪ねた結果、ドラマや映画の吹き替え演奏などに繋がり、今の清塚さんのカタチになりました。清塚さんは「誰かを目標にするのではなく、与えられた環境で、自分なら何を表現できるか、何を表現したいのかを分析すれば、ルーティーンワークの毎日の中でも、自分らしい表現、生き方、歩き方ができ、幸せな人生になる」と語っています。
コメント:最近バラエティー番組などでもご活躍の清塚さん、根っからの音楽好きであることがわかります。そしてお喋りが大好き。お笑い芸人をリスペクトしていると公言しています。