Q&A2764 39歳、流産2回後陰性 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 39歳、流産2回


昨年夏より地元のクリニックに通院しています。昨年秋に人工授精2回目で妊娠しましたが、心拍確認前に流産になりました。今年に入り初めての採卵で1つ胚盤胞ができ、ホルモン補充周期で妊娠、心拍確認できましたが流産しました。その後転院し、凍結胚がなかったので採卵から始め、6つの胚盤胞を得ることができました。この夏に4AAをホルモン補充周期で移植しましたが陰性でした。


妊娠した時のホルモン補充はエストラーナテープとデュファストンのみでしたが、現在通院中のクリニックではエストラーナテープと膣錠、プロゲストン注射です。不育症に関しては不育症専門医にかかり、軽度の不育症ということでバイアスピリンが処方されています。
 

今凍結胚が5個ある状態で(5日目胚盤胞4個、6日目胚盤胞1個のうちBC評価が1個、残り4個はBB以上です)、移植を進めたらいいのか、または採卵をして、少しでも多くの胚を得たほうがいいのか決めかねています。流産をした時に、凍結胚が1つもなくかなり不安な思いをしたので、今の年齢でできるだけたくさんの凍結胚を作りたいとも考えています。
 

A まず、黄体ホルモン補充開始時期を確認してください。前医でのデュファストン、今回の膣錠とプロゲストン開始時期が、もし異なるようでしたら、前医の時期に一致させて次回の移植に臨むことをお勧めします。黄体ホルモン補充開始時期が同じでしたら、慢性子宮内膜炎の検査をお勧めします。内膜炎が陽性なら治療して陰性化を確認した上で、次回の移植に臨んでください。内膜炎が陰性なら、長期戦になるかもしれませんので、採卵が良いかもしれません。

 

また、不育症については、不育症専門医の間でも意見が異なりますので、別の医師による診察を受けておいても良いかもしれません。

 

なお、このQ&Aは、約3ヶ月前の質問にお答えしております。