Q&A2694 免疫グロブリンをやりたいのですが、、、 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 38歳、第2子希望、他院で治療中

正常胚移植で、不育の対策もしましたが9週で心拍停止となり流産しました。

免疫グロブリンをやってみたいのですが、他院で治療中の場合にはリプロではできないのでしょうか。


A 正常胚移植で不育の対策も実施済みの方が流産した場合は「原因不明不育症」になりますが、この場合に定まった治療方針はありません。確かに、IVIG(免疫グロブリン)が有効である可能性はあります。しかし、全国的にIVIGが品薄になっているとの通達が昨年夏にあり、各病院毎に過去の使用実績から毎月の本数が割り当てられるようになりました。したがって、リプロでのみIVIGの投与を制限している訳ではなく、全国的に制限がかかっている状態です。この話は、私たちにも「寝耳に水」でした。そこで(当たり前ですが)院内で治療されている方を優先的に実施せざるを得なくなりました。したがって、他院治療の方は、万一余裕があれば実施できるかもしれないという取り扱いにさせていただいています。従って、免疫グロブリンは当院では実施できない可能性が高いとお考えください(他院でも同様です)。

 

下記の記事を参照してください。

2020.7.24「Q&A2635 もうIVIGはできないのですか?

 

なお、このQ&Aは、約2ヶ月前の質問にお答えしております。