Q&A2502 出産時に内膜症の癒着がありました | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 他院で8回移植しましたが、陰性や化学流産、稽留流産をし、なかなか出産に至りませんでしたが、リプロに転院後1回目の移植で元気な子を産むことができました。松林先生とリプロ方々のおかげだと思っております。ありがとうございました。続いて第二子の治療もお願いしたいと思います。

予定帝王切開で出産した術後「片側卵管の癒着とダグラス窩が閉じていたこと、癒着が強くて剥離できなかった」と言われました。確かに普段から内膜は厚く、不正出血していて、何カ所も婦人科に通っていましたが、原因はホルモンバランスの崩れと言われ今まで一度も内膜症と言われたことありませんでした。また何年か前になりますが、卵管通水検査で、つまりはありませんでした。「実際に体の中を開けてみないとわからないことがあるよ」と言われました。

35、36歳で採卵した胚盤胞を8回も移植しても出来なかったのは、原因の1つとして、内膜症が考えられますか。また、凍結してある胚盤胞の移植前に、小さい筋腫もあるのでそれを含めて、リプロを受診する前に治療すべく1度病院を受診するべきでしょうか。また、受診するなら大きな病院にいくべきでしようか(出産した病院には婦人科はありません)。

 
A 子宮内膜症の有無にかかわらずART(体外受精、顕微授精)の妊娠成績は変わりませんので、過去の移植で妊娠できなかったのは内膜症のためではないと思います(実際に同じ条件でリプロの移植で妊娠しています)。従って、次回もリプロで移植されるのでしたら、他院の婦人科を受診する必要はないでしょう。

 

なお、このQ&Aは、約2ヶ月前の質問にお答えしております。