Q&A2482 59歳男性、尿もれに悩んでいます | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 59歳男性
 

一昨年から、泌尿器科に通院しています。3日連続夜中に尿意を感じトイレに行こうと思ったのですが、間に合わず、漏らしてしまったためです。投薬はトフラニール25mg、ウブレチド5mgです。PSA 0.5、エコー検査では前立腺肥大はありません。しかし、残尿検査では152mLで、先生も頭を抱えています。残尿は子供のころから多いほうです、寒くなりると多いです。
 

2型境界型糖尿病もあり、HBA1C 6.3、空腹時血糖 135、内科では運動と食事を気を付ければ大丈夫と言われています。血圧115/85、脈拍 90。他にハルシオン0.8mg、サイレース2mg、ソラナックス0.25mg、ピソプロロールフマル2.5mgを服用しています。これらの向精神薬は20年まえにうつ病なったので飲んでいます、うつは良くなったのですが両親の介護のため、眠れないことが多いので、今も継続中です。二人とも施設に入りましたが、なかなか、気が落ち着きません、父はパーキンソン病、母は症候性てんかんです。内科、精神科は安定してきたのですが、泌尿器科だけ調子が悪いのです。

 

A 私は泌尿器科医ではないので、何とも言えませんが、トフラニールは遺尿症治療薬、ウブレチドはコリンエステラーゼ阻害薬で神経因性膀胱などの低緊張性膀胱による排尿困難の際に用いられますので、正しい選択だと思います。ただ気になるのは「残尿は子供のころから多い」ことです。生まれつき残尿が多いことは治療が難しいと推察します。尿道括約筋を強化するトレーニング(骨盤底筋体操)を試してみてはいかがでしょうか。また、最終的には、手術も考慮してみてください(人工尿道括約筋植込術)。

 

なお、このQ&Aは、約2ヶ月前の質問にお答えしております。