Q 不育症検査でNK活性0%でした。
①0%をどのように考えたら良いのでしょうか。
②NK活性が0%ということは、ウィルス等に感染した場合免疫機能が働かないということでしょうか。
③その場合、特別な治療が必要なのでしょうか。
A NK活性は、K562細胞に対する細胞傷害性を調べる検査です。一般的に、NK活性が低い場合に病気になりやすい(感染や癌など)とされていますので、低い方が問題になります。しかし、不妊症や不育症では高い場合に胎児を攻撃するのではないかとされており、高い方が問題になります。さて、NK活性測定では生きた細胞を使いますので、細胞の鮮度が重要です。鮮度は時間経過とともに低下しますので、NK活性は採血から時間が経過するほど低くなります。つまり、感染や癌などを心配されている場合には、「低くないこと」を確認すべきですので採血してすぐに検査することが推奨されます。一方、不妊症や不育症では「高くないこと」を確認すべきですので、採血して時間がたっても問題ないと考えています。そもそも、NK活性が高い方は、いつでも高くなっていますので、むしろ時間が経ってからの方が、本当にNK活性が高い方を見つけやすくなります。
①NK活性0%は、全く心配ありません。もしご心配でしたら、祝日を挟まない月曜日から金曜日の採血で今一度確認してください(ただし、どんなに急いでも採血当日回収して、検査センターで翌日測定になります)。
②免疫細胞はNK細胞だけではなく多数の細胞が関与していますので、ウィルス等に感染した場合免疫機能が働かないということにはなりません。
③特別な治療も不要です。
なお、このQ&Aは、約3ヶ月前の質問にお答えしております。