Q&A1905 海外在住、第二子希望13年、流産2回 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 13年ほど前に男児を出産しました。23歳で妊娠、24歳で出産しました。今は私は36歳、もうすぐ37歳になるところです。過去6度目の人工授精で30歳の時妊娠をしましたが、9週前で稽留流産、掻爬手術を受けました。その後、36歳で顕微授精(1度目の採卵、凍結なしで二個胚盤胞移植)をし、妊娠できましたが、また稽留流産、掻爬手術をうけています。その後凍結胚盤胞が1つありましたので移植しましたが、着床せず。現在2回目の採卵に向けて体を整えているところです。
今海外に住んでおり、前回染色体検査と遺伝子検査を受けましたが、夫婦ともに異常は見当たらず。卵管造影も29歳と36歳で受けましたがつまりもなく異常はありませんでした。フーナーテストや他に検査もいくつかしましたが、異常と言われたものはなく、全て問題なしと言われています。主人も精子の運動量など範囲内でした。
自身では原因は卵子の質の劣化だと思っていて、今体を作るために医者が推薦するサプリと睡眠、食事、運動をバランスよく生活を心がけています。先生の仰る「抗体」が不妊を引き起こしているのであればどのような検査を今受けるべきでしょうか。36歳もそろそろ終わり37歳が近づいて来ていてそろそろ不妊治療やめ「今いる1人を大事に育てること」に集中し、気持ちを切り替える時期なのかと思いつつ、もう少しだけ頑張れるのであればと...試行錯誤...意地になっているところもあります。 

 

A 出産後に流産2回の場合は、米国の定義からは不育症になります。特に第1子が男児の場合にしばしば見られる現象です。このような場合には、しっかりと不育検査を行って対策をとって行くことが必要です。日本人には日本人の不育検査の特徴がありますので、ぜひ日本で検査されることをお勧めします(この中に「抗体」検査もあります)。なお、この場合、妊娠方法は問いません。

 

下記の記事を参照してください。

2018.5.4「反復流産の検査及び治療の新たな戦略

2015.3.21「☆流産や不育症の定義(ESHRE)

 

なお、このQ&Aは、約4ヶ月前の質問にお答えしております。