嬉しい報告:海外在住でQ&A→リプロ大阪で妊娠出産 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

2016.11.3「Q&A1263 海外在住、精子運動率 0%、生存率 2%」で回答いただき、

正直、もう可能性はないかも、と思ったところからの挑戦でした。友達から先生のブログを教えてもらって質問させていただき、可能性が十分あると言っていただき、また調べる中でリプロダクションクリニック大阪ではTESE と採卵を同時に出来ること、とても経験が豊富であることが分かり、すぐに帰国しリプロダクションクリニック大阪を受診しました。

 

これまでの検査結果やデータから、すぐにTESEをすることになり、主人のTESEの日取りを先に決め、ランダム採卵という方式で私の生理日関係なく採卵ができる方式で採卵をすることになりました。生理不順で、薬を飲まないと生理が来ないことが多かったので、この方式は私たちにとってストレスがなく、無駄な時間がかからないベストな方式でした。
 

採卵数が20個を超えており、1個を3日目で凍結、3個が5日目胚盤胞になりました。4AAと3BA、3BBでした。生理を一回見送り、4AAをシート方で凍結胚移植しましたが、反応なし。銅亜鉛検査で銅の値が高く亜鉛サプリを飲み始めました。あまり時間をかけたくない思いもあり流産経験はなかったのですが次の移植の前にその他のオプション検査(不育症検査と子宮内膜症と子宮収縮)をしてから移植したい旨を伝え、実施しました。不育症で2項目、子宮収縮でも陽性がありました。全てを網羅し、次の移植に進みました。胚盤胞3BAと3BBを移植し、そのうち1つが着床し出産に至りました。妊娠中は、妊娠糖尿や逆子、最後は羊水過少の診断で入院することになりましたが、昨年末に無事出産することができ、感無量です。
 

こちらの要望にも耳をかたむけて下さり、また適切な手段で一番近い妊娠、出産へ導いて下さったと思います。不育症があったので16週までみて下さり、不安ながらも先生方を信頼して歩むことができました。それは、私にとってとても大きなポイントでした。先生のブログを知ってから、今まで毎日記事を読ませていただいています。先生のブログを通して、日本へ帰国し治療をする決断や、治療方針を自分なりにも考えることができました。本当にありがとうございました。

 
コメント:Q&A回答後すぐに決心して頂いたことが、今に結びついたのだと思います。