最近読んで良かった本 その41 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

 

最近読んでよかった3冊を簡単に紹介します。

なお、紹介の順番は五十音順にしています。

 

 

「重力ピエロ」伊坂幸太郎

2009年に映画化された作品です。英語で「spring」を意味する兄弟「泉水」と「春」のお話。「泉水」は正真正銘父親の子ですが、「春」はレイプされた母親から産まれた弟。いつも仲良しの二人、特に弟の「春」にとって「泉水」は必要不可欠な存在です。遺伝子関連企業に務める「泉水」は、絵心のある「春」から勤務先への放火事件の情報を打ち明けられます。連続放火事件と連続落書き事件の関連性に気づいた「泉水」「春」そして癌の闘病生活を送る父親はそのその謎解きに心を奪われます。そして、その謎が解けたとき、全ての謎が解明されます。タイトルの重力ピエロとは何なのかも明らかになります。「その愛は重力を超える」が映画のキャッチコピーでした。

 

 

「ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件」七尾与史

七尾与史さんの「ドS刑事」シリーズの最初の作品です。一見何のつながりもない連続放火殺人事件が起こる。被害者は、元ヤクザ、詐欺師、OL、主婦、歯科医など様々で、何の手がかりもない。地元の警官である代官山脩介と県警からやってきた美人刑事・黒井マヤが事件解決に向け奔走する。被害者の間で受け渡される「悪意のバトン」の存在、その裏に隠された真犯人は誰なのか。最後のどんでん返しに驚きます。「自分の行なったことは周り巡って自分のところへ戻ってくる」そんなことを実感します。

 

 

「予知夢」東野圭吾

ガリレオとはどこにも書いてありませんが、ガリレオシリーズの第2作です。ありそうでなさそうな現実的なお話が5編。ガリレオこと湯川学の見事な推理に脱帽です。