本論文は、妊娠を目指す肥満女性へのライフスタイル改善効果について検討したメタアナリシスです。
Hum Reprod 2017; 32: 1925(オーストラリア)doi: 10.1093/humrep/dex241
要約:妊娠を目指す肥満女性へのライフスタイル改善効果を検討した8論文をメタアナリシスで分析しました。ライフスタイル改善策は体重およびBMIの有意な低下を示し、自然妊娠率の有意な増加を示しました。しかし、体外受精に関しては、妊娠率のみならず、妊娠合併症、出産率、早産率、出生時体重には有意な影響を認めませんでした。研究のバイアスは、3論文で高く、3論文で中等度、2論文で低くなっていました。
解説:妊娠を目指す肥満女性へのライフスタイル改善効果については、ライフスタイルスタディーグループからの下記の3論文をご紹介しました。本論文は、妊娠を目指す肥満女性へのライフスタイル改善効果についてメタアナリシスを行なったものです。その結果、ライフスタイル改善プログラムは、体重減少し自然妊娠率は増加するものの、妊娠治療での妊娠率改善にはつながらないことを示しています。つまり、ライフスタイルスタディーグループの論文と全く同じ結論です。
下記の記事を参照してください。
2017.7.26「肥満女性におけるライフスタイル改善の効果 その3:費用対効果」
2016.12.17「肥満女性におけるライフスタイル改善の効果 その2」
2016.12.14「☆肥満女性におけるライフスタイル改善の効果 その1」