Q&A1598 米国で着床前診断 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 38歳、第2子希望

米国で着床前診断を検討しており、血液検査でaPE-IgM抗体中等度陽性(31)のため、イントラリピッド3回とlovenox(低分子ヘパリン)を移植周期に行うと言われました。インスリン抵抗性(空腹時血糖88、1時間162、2時間108)がありメトホルミンを使用する予定です。このような所見がある場合、体外受精の成功率は大きく下がるのでしょうか。また、同時に行った血液検査でAMHが1.24という結果でした(AFCは13個)刺激で採卵を行っても、採れる数は少ないもしくは空胞が多いと予想されますでしょうか。その他FSH、LH、TSH、プロラクチンは正常でした。
 

A aPE-IgM抗体陽性の場合に、ヘパリンは使用しますが、イントラリピッドは使わないのが通常です。なお、ヘパリンを使用していれば、体外受精の成功率は問題ありません。インスリン抵抗性はメトホルミンでカバーできます。また、AMHが1.24でも、AFCが13個でしたら、刺激周期で卵子は10〜15個取れると思います。しっかりとした刺激周期をお勧めいたします。