Q&A1315 自然周期のホルモン補充 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 35歳
自然周期移植で6日目胚盤胞を移植予定です。
医師には排卵確認後から、ルトラールを1日2回1錠ずつ服用するように言われています。しかし、過去に自然妊娠・出産をしたことがあり、生理周期もほぼ正確(30日周期)であるため、ルトラールで黄体補充をすることに不安を感じています。以前、先生のブログを拝読したところ、黄体ホルモンの値が高過ぎてもうまくいかないことがある(着床の窓がずれることがある)とありました。私のようなケースではルトラールを服用しない方が良いのでしょうか。

 

A このような場合には、私もルトラールなどの黄体ホルモン剤を少量使います。

自然周期の胚移植では、排卵した卵胞の抜け殻からホルモンが出るわけですが、それだけでは不十分である場合がしばしばあります。自然周期移植のポイントは、排卵日の確定の部分ですが、その後のホルモンの不足分は補うべきだと思います。ルトラール程度の補充では黄体ホルモン値が高くなりすぎることはないでしょう。