Q&A1002 30歳、移植3回不成功 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 28歳から不妊治療を開始し、30歳で初めて採卵して桑実胚を戻しましたが結果は陰性で、その時の残りの受精卵10個が5日目胚盤胞になり、1ケース5個入ったものが2つできました。今月にグレードのいい凍結胚盤胞を2つ戻しましたがまた陰性でした。正直、最後の1ケースの胚盤胞も同じ日に採卵したものなので着床しないんじゃないかと心配です。いくらグレードがよくても同じに日に採卵した受精卵がことごとく失敗するのなら、採卵し直した方がいいのでしょうか。
また、私は薬を使わなくても排卵しますし内膜も厚くなりますが、着床障害じゃないかと不安があります。子宮鏡検査をした方がいいのでしょうか。

A ひとつひとつの胚は独立したものですので、同じ時に採卵したものでも中身は全て異なります。大切なことは、残りの胚でいかに妊娠するかです。30歳という年齢で、これまで3個移植して結果が出ていないのは不自然です。私なら子宮鏡検査、銅亜鉛検査、不育検査、慢性子宮内膜炎検査などを行ってみたいと思います。