Q&A743 米国で治療中、40歳、AMH 0.6、FSH 10 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 米国で治療中、40歳、AMH 0.6、FSH 10
38歳で妊娠歴、臨月で死産、原因不明
初回採卵:成熟卵5個採卵、卵が少ないので 全てICSI、受精1個、3日目 6分割 グレード3、3日目に新鮮胚移植し陰性。
担当医は 私のホルモン値と比べ、思ったよりも卵巣の反応がいいので 卵の質は良くなかったものの、次のサイクルも同じ刺激にするといわれました。松林先生はどう思われますか。
今の病院はアメリカでも大変信頼のある病院で 世界中から患者さんが来ています。担当医も親身になってくれるのですが、日本のドクターの見解と違うことが多く、何を信じたらいいのかわからなくなります。まず、3日目 6分割、担当医はこれをパーフェクトだよと言いました。また、刺激法により卵の質が変わる、というドクターもいますが、私の担当医はそんなことはない。と断言されました。次回も同じ刺激なら 卵は取れてもまた質が悪ければ意味がないのでは、それよりも 違う刺激で試しては、と素人ながら思うのですが、、、

A 私の経験上、米国人の言うパーフェクトは、パーフェクトではないと思います。本当のパーフェクトは、 8分割 グレード1です。私なら、刺激法を変更してみたいと思います。同じことの繰り返しは避けたいからです。受精率が低いことについても、改善策としてIMSIや卵子活性化などの提案があってもよいと思います。

また、「臨月で死産、原因不明」の場合は、不育症の検査をお勧め致します。しかし、米国の不妊クリニックで、不育症の検査と治療がどの程度されているのか定かではありません。