Q&A508 34歳、採卵1回、移植5回 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 妻34歳、夫30歳、結婚2年目
とくに夫婦ともに不妊原因はなく、タイミング治療をしておりましたが、私の年齢もあり今年3月からステップアップし、すでに移植を5回行いました。
1回目初期胚移植で初期流産
2回目2個初期胚移植で陰性
3回目2段階移植で化学流産
4回目初期胚移植で陰性
5回目胚盤胞移植で陰性
AMHは良くて先生には26歳くらいの数値ですとの事で、ショート法で採卵44個、受精障害もなく、良好胚のみ18個を2日目4細胞ですべて凍結し、今はそれを順番に移植しています。
医師からは解凍後も分割をしっかりしており、子宮もキレイで年齢もまだ若いのになんでだろう?と首をかしげられます。
以前他院でタイミング治療の時に子宮腺筋症があるけど、このままでも大丈夫と言われ何もしておりませんし、今のクリニックでも特に何も言われておりません。
なかなか妊娠しないのは採卵数が多い為に卵子の質が悪いのでしょうか。それとも着床障害があるのでしょうか。今のクリニックでは不育も着床に関する検査も何も提案されていません。まだ卵がたくさんあるから、とにかく頑張りましょうと言われますが、このまま移植を続けていいのか不安です。

A このまま同じことの繰り返しでは、なかなか納得がいかないかもしれません。移植5回以内で70%の方が出産されているという統計もあります。妊娠していますので、着床障害はないと思います。初期流産と化学流産がありますから、不育の検査をまず行ってみてはいかがでしょうか。