Q&A269 ピルの影響ですか? | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

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Q 男の子希望、38歳、AMH 0.47~0.67
長女はすぐ、二女は3周期で妊娠。跡取りを切望されております。
昨年7月、タイで体外受精、着床前診断をしましたが、採卵15個、受精卵5個、男の子ではなく、異常胚もありました。
本年1月、日本で体外受精、着床前診断をしましたが、採卵3個、受精卵1個。
採卵数の激減ぶりに、再度の採卵への希望がもてません。
AMHが低かったので、初回の採卵後から半年、低用量ピルのマーベロンを服用しました。問題があったのでしょうか。

A ピルの内服により、原始卵胞が温存できると考えられるため、作戦としては悪くありません。ただ、ピル中止後の卵胞発育はすぐには回復しません。ピルを頻繁に使用するヨーロッパの統計を見ても、ピル中止後3ヶ月以降に自然妊娠が起こります(2013.5.21「☆☆ピル(OC)のメリット」を参照してください)。これは、原始卵胞からの卵胞供給には3~6ヶ月かかるためです。したがって、あと2ヶ月くらいあけてもう一度トライしてはいかがでしょうか。
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