べき乗則の世界では、自分の行動がその曲線のどこにあるのかを真剣に考えないわけにはいかなくなる | 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

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まずは大事なお知らせから!

 

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そして、一真様からは超重大発表があるとのことです!!!

 

 

今月開催されている八月納涼歌舞伎も素晴らしくて、そのこともたくさん書きたいのですが、また機会をあらためて書きます!!

 

 

ただ少しだけ、坂東玉三郎さん演じる火の鳥は素晴らしかったです!

そして、「野田版 研辰の討たれ」は本当に抱腹絶倒で、最後に深く深く考えさせられました。

 

 

今たまたま読んでいた勘三郎さんの奥様の御本に、野田秀樹さんが文章を寄せられていました。

それが『研辰』でした。

 

野田秀樹さんがこう書かれています。

あいつとの出会いは三十数年前。個人的にはよく飲んだりする仲だったけれど、本当に親しくなったのは一緒に仕事をした頃からです。勘三郎(当時は勘九郎)に書いた新作歌舞伎『野田版 研辰(とぎたつ)の討(う)たれ』が歌舞伎座で上演された二〇〇一年前後から、好江さんも昵懇(じっこん)になっていきました。共に一本の芝居を作るというのは、互いをさらけ出すこと。それこそ家族の問題とか私生活まで含めてね。

そして、奥様の好江さんが家出されたのも、このお芝居のとき。

 好江さんの最初の家出事件。「研辰』か『野田版 鼠小僧(ねずみこぞう)』か、どっちかの稽古中でした。

そして突然に倒れられたときも、

 あいつ、病気になってから、何度も言ってたんです。
「雅行と隆行を頼むわ。『研辰』を雅行にやらせて」
 でも元気になると、
「あれ、やっぱり俺がやるわ。まだ雅行に『研辰』は早いわ」


そこから13年が経ち、御子息のお二人が見事に歌舞伎座で「研辰」をつとめられました。

昨年だったか、中村屋さんのパーティーに野田秀樹さんがいらしていて、スピーチをされていたことも思い出します。

 

勘三郎さんの奥様の好江さんの文章は強烈過ぎて、まだ消化することも、引用することも難しいのですが、一つだけ!

 

歌舞伎における挨拶回りについての一節です。

 

結婚前に私は母から、

「柱を見てもお辞儀をしておきなさい。とにかく、向こうに何かあるなと思ったらお辞儀をしなさい」

と教えられてきたので、

これは心に刻みたい。

 

 

で、こういう風に脈絡無く文章を書くのは良くないと言われていて、、、でも、尊敬するスティーブン・キングが書いた「書くことについて」を読み返していたら、スナップショットのように書くのも悪くないかもしれないと思い始めています。

 

 以下はそのような記憶の断片と、それよりは多少なりとも脈絡のある少年期から青年期にかけてのスナップショットの寄せ集めである。(スティーブン・キング『書くことについて』)

そして、これがスティーブン・キングによれば「書くことについて」書くことのすべてなのです。

なぜかと言えば、、、

 
 以下はそのような記憶の断片と、それよりは多少なりとも脈絡のある少年期から青年期にかけてのスナップショットの寄せ集めである。自叙伝ではない。どちらかというと、履歴書に近い。私がここであきらかにしようとしてるのは、ひとりの作家がどうやって自分をつくりあげていったかということである。ひとりの作家がどうやってつくられたかではない。作家は境遇や一途さによってつくられるものではない(一時期はそう思っていたこともあるが)。道具は元々のパッケージの中に入っている。だが、それはとりたてて特殊な道具ではない。ほとんどの人間は多少なりとも作家やストーリーテーラーの才能を持っている。そういった才能は磨き、膨らませることができる。そうでなかったら、このような本を書く意味はない。

 

*「道具は元々のパッケージの中に入っている。だが、それはとりたてて特殊な道具ではない。」

 

で、ここで伝えたいのは、雪玉のことです。

 

引退を決めたウォーレン・バフェットが早すぎる気がする自伝のタイトルにも使った「スノーボール」のことです。

 

 

 

 

スノーボールは指数関数的に増大し、それは「果ての国」(ナシーム・ニコラス・タレブ)に属するのだということを、伝えたい。

 

 

 

 

で、それをピーター・ティールがあまりにイケメンに紹介しているので、引用したい!

 

 

べき乗則の行き着く結果がどれほど明白でも、それを日常感覚として感じることはない。(略)
 指数関数的な成長を期待できるスタートアップを専門にする投資家でさえ、べき乗則に気づかないとすれば、それ以外の誰もが気づかなくても不思議じゃない。べき乗則の分布は偏りが大きすぎて、普通に見るだけでは気づかないからだ。(略)

 べき乗則を気にかけなければならないのは投資家だけじゃない。誰にとってもべき乗則は大切だーーなぜなら、世の中のすべての人は投資家だからだ。(略)君が仕事を選ぶとしたら、それが数十年後に価値のあるものになると信じて選ぶはずだ。(略)重要なのは「何をするか」だ。自分の得意なことにあくまでも集中すべきだし、その前に、それが将来価値を持つかどうかを真剣に考えた方がいい。

これが前提!

 

第一に、べき乗則は日常感覚として感じることはなく、プロでも気付かない。
第二に、でも、べき乗則は誰にとっても大切だ。

じゃあ、これって「隠された真実」じゃないの?と思うかも知れませんが、僕はそうだと思っています。

 

で、次に紹介したい本題がこちら。

 

    

べき乗則の世界では、自分の行動がその曲線のどこにあるのかを真剣に考えないわけにはいかなくなる。(ピーター・ティール)

 

「自分の行動がその曲線のどこにあるのか」。

これってまっすぐにSnowballs syndromeとか、Four Seasonsそのものです。

いや、オリジナルはもちろんピーター・ティールです。

 

 

あえて起業するなら、かならずべき乗則を心に止めて経営しなければならない。いちばん大切なのは、「ひとつのもの、ひとつのことが他のすべてに勝る」ということだ。5章で述べたように、ある市場はその他のすべての市場に勝る。11章で見るように、たいていの場合は、ある販売戦略がほかのすべてを支配している。9章で紹介するように、時間と意思決定もまたべき乗則に従い、ある瞬間がほかのすべての瞬間よりも重要になる。べき乗則を否定して正しい判断を下すことはできないし、いちばん大切なことはたいてい目の前にはない。それが隠れていることもある。それでも、べき乗則の世界では、自分の行動がその曲線のどこにあるのかを真剣に考えないわけにはいかなくなる。(ピーター・ティール『Zero to One』)

 

 

そうすると、「ひとつのもの、ひとつのことが他のすべてに勝る」ことがくっきり見えてきます。

そして、そのパラフレーズとして、

ある市場はその他のすべての市場に勝る

・たいていの場合は、ある販売戦略がほかのすべてを支配している

・ある瞬間がほかのすべての瞬間よりも重要になる

 

ということが現実として出てきます。

 

これは「月並みの国」では見えてきません。

 

 

これを踏まえた上で、我々は「べき乗則の世界では、自分の行動がその曲線のどこにあるのかを真剣に考えないわけにはいかなくなる」のです。

 

それを簡易版にしたのが、「夏至」です。

 

というわけで、すべてが一期一会の世界で一瞬一瞬を大切に!
そして「大事なものは目には見えない」(星の王子さま)を意識したら、我々が見るべきはこのリアル「べき乗則」でしかないわけです。それをスノーボールと言ったり、指数関数的増大と言ったり、確率論と言ったりします。

 

 

歌舞伎もそうですが、バレエもまた一期一会です。舞台も人生も一期一会!