*次回の寺子屋は来月開催です!今月は開催しません!
*昨年よりずっと予告している「カタコト多言語シリーズ」は寺子屋リニューアルに続けて、順次開講していきますので、お楽しみに!!
セミナーでもちらっと紹介しましたが、IUTeich(宇宙際タイヒミュラー理論)によって、ABC予想も解いたという望月先生のブログが非常に面白いです!
IUTのポイントは足し算とかけ算というがっちりと結びついた正則構造を引き剥がすこと、そして数学宇宙を複数用意して(壁を設定して)、そこでの通信を可能にしつつ、その歪みや不具合や誤差を計測することでした(いや、もちろん雑な議論だと思いますが)。
それに関連して、望月先生が非常に興味深いことを書かれていました。
ちなみに、ここで言われている「マクロ対ミクロ落差」は我々にとっても身につまされる話です。
望月先生の言う「マクロ対ミクロ落差」とは、多くの人が身を粉にしてせっせと働いているのに全体的にあまり豊かさを感じられないというマクロの視点と、個人としては優秀な人が多いというミクロの視点での状況の落差のことを指します。
たとえば、逃げ恥のみくりも個人としては卓越性を持ちながら、社会(マクロ)では困窮するという「落差」があります。
その落差に対する突破口として「契約結婚」があったという認識です。
それが物語のスタートでした。
この感覚はよく分かる気がします。
で、
望月先生はこう語ります。
ミクロとマクロの対立(落差と表現されていますね)のような非常に難しい問題に対して、最初から完璧な模範解答(満額回答)を求めずに、むしろ一種の「仮想的な満額回答」を勝手に宣言し設定することがポイントです。
完璧な模範解答ではなく、仮想的な満額回答です。
完璧などありえない以上は「仮想的」でしかありえません。
そして、その仮想的な満額回答ゆえに起こる様々な問題が生じたときに、それを泥縄的に計算しながら、解決していくのがポイントです。
これがIUT(宇宙際タイヒミュラー理論)のΘリンクとそっくりだと言うのです。面白いっ!!!
(Θはシータと呼びたくなるのですが、加藤先生がテータと古いギリシャ語の読み方をされているので、「テータリンク」と呼びます)
(引用開始)
「逃げ恥」では、少なくともみくりと平匡の場合の「マクロ対ミクロ落差」問題に対する「突破口」として浮上するのは「契約結婚」という形の対応であり、このような「突破口」を採用することによって発生する様々な結果への対処が正にドラマのストーリー展開の基本ともいえます。このように、難しい問題に対して、最初から完璧な「模範解答=満額回答」を求めずに、寧ろ、一種の
「仮想的な満額回答」を勝手に宣言し設定
した上で、その「仮想的な満額回答」に
よって生じる「歪み・不具合・誤差」を
計算する
という筋書きは正にIUTeichにおける「Θリンク」(=「仮想的な満額回答」)と、そのΘリンクによって生じる「歪み・不具合・誤差」を、アルゴリズムによる明示的記述を用いることによって計算するという展開とそっくり(!)です。つまり、標語的なレベルで整理すると、
「契約結婚」=「仮想的満額回答の設定」
=「Θリンク」
といった寸法になります。(引用終了)
https://plaza.rakuten.co.jp/shinichi0329/diary/201705060001/
『逃げるは恥だが役に立つ』の肝である「契約結婚」とは、「仮想的満額回答の設定」であるという点は非常に納得がいく話です。
まずは仮想的に満額回答を設定しておいて、そこでの歪みをお互いに理解しながら、解決していきます。
ラブ・ストーリーの王道のように、結婚をハッピー・エンディングとして終えるのではなく、結婚から始めるというのはユニークですし、それも契約結婚といういわば偽装結婚から始めるのも面白いです。
しかし、それがみくりが抱える「マクロ対ミクロ」の落差を解消するには仮想的な最適解だったのです。
そしてこの考え方のパターンがΘリンクと「そっくり(!)」と創始者自らがおっしゃるのですから、そうなのでしょう!!(^o^)
そしてこの感覚というのはきわめて重要だと思います。
我々は「難しい問題に対して、最初から完璧な「模範解答=満額回答」を求め」がちだからです。
そして求めがちなだけではなく、それしかないと思い込んでしまいがちです。そのような視野狭窄になりがちなのです。
そして社会がこだわる不適切な物差しを自分に内面化すると、完全に悲惨な状態となります。いわゆるゾンビのような、奴隷のようなマインドセットになってしまいます。心が完全に疲弊しきって、すり減りきるのです。
マクロ対ミクロの落差ということでは、望月先生はこう書かれています。
(引用開始)
今の時代の日本の社会を見渡すと、みんな「身を粉にして」せっせと働いているのに、全体的に余り豊かさを実感できない状況の下で生活している、というような趣旨の「暗い」報道(=「ブラック企業」や過労死から結婚・出生率の低下、待機児童の問題、子供の貧困、若者の就職難等)が非常に多いように感じます。一方、そのような「俯瞰的な」、「マクロ」の視点ではなく、個人個人の「ミクロ」のレベルで社会(=特に自分の普段の生活の中で接する人間)を観察していると、(場合によっては)逆にこの国の人的資源の豊かさに寧ろ感動するような場面がしばしばあるのは私だけではないのではないでしょうか。そうすると、この「マクロ対ミクロ」の落差は一体どのような原因によってこれほども激しい形で発生してしまうのだろうか、解明したくなります。(引用終了)
非常に身につまされる話です。
教育者としても望月先生もこのマクロ対ミクロの落差を日々感じており、そして実際に解決もされているそうです。
(引用開始)
私は学生に対する評価の際においても、若手研究者の就職・採用に関わる評価の際においても、一般的な基準と大きく異なる基準を適用することによって、一般的な基準では
「間違いなく不適格=数学界にとっては
事実上、ゴミ」
に等しい烙印を押された人材を拾い上げて育成し、最終的には、
実態からして一般的な基準よりも遥かに
実質的な基準において立派な水準の人材
に育て上げる
ことを何度も経験しており、その人材の目覚ましい成長ぶりに度々感動を覚えさせられたことだけは書かせていただきます。(引用終了)
まだ食べられるのに、捨てられてしまう食品ロスと似た人材ロスがあると望月先生は言われます。
数学の世界ではゴミとされてしまうような人材を見つけて、拾い上げて育成して、最終的には立派な水準の人材に育て上げるということを「何度も経験」されているそうです。
「この「マクロ対ミクロ」の落差は一体どのような原因によってこれほども激しい形で発生してしまうのだろうか」と言う問いに対して、「社会が、個人の尊さや資質の実態と乖離した、不適切に「狭い」基準・物差しに拘ること」だろうと考えていらっしゃいます。
これは実際にそのとおりだと思いますし、その社会が設定した不適切な基準を内面化するとますます悲惨です。
一方でその「歪み」を逆手にとってハックすることで、社会的に成功することも可能だと思います。
僭越な物言いだとは思いますが、「まといのば」としては、ヒーラーの業界にこの「歪み」を見ますし、その歪みを逆に活かすことで、ヒーラーとしての資質を開花させることが構造的に可能なみくりと平匡(ひらまさ)における「契約結婚」のような方法があると思っています。
その方法に関して、真に驚くべき方法を思いついたのですが、アメブロの字数制限に阻まれてここに書くには余白が狭すぎるようですOrz
(もちろんフェルマーのパロディーです。阻まれていはいません)
この定理に関して、私は真に驚くべき証明を見つけたが、この余白はそれを書くには狭すぎる。(フェルマー)
【書籍紹介】
というわけで、当然ながらこちらを紹介しなければですね!
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そしてIUTの唯一の解説本として!
この書籍のもととなった講演です!合わせて読むとかなり良いです!!
大きさの違うピースを互いに異なる「舞台」に属するものとして、〈はめる〉のがみくりと平匡の契約結婚ということです。そしてその際に生じる歪みを定量化する試みが物語の中心となるのが「逃げ恥」となります。
加藤先生がコメントとして拾った「二次元の嫁と結婚する」が非常に秀逸だと思っています(^o^)
*アディトレがらみで言うと、スクールでも少し触れましたが、高度に精製された食品ということで言えば、プロテインシェイクもオリーブオイルも同じです。
プロテインシェイクやオリーブオイルも「仮想的な満額回答」の1つということです。
同様に高負荷のトレーニングも「仮想的な満額回答」の1つであり、暫定的なものです。
緊急避難としては契約結婚も有りなのです。でも、その歪みを定量化していくなかで、マジ婚になったりするのです。
もっと言えば、気功もまた「仮想的な満額回答の設定」の1つです。
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