すべて良書を読むことは、著者である過去の世紀の一流の人びとと親しく語り合うようなもの(デカルト) | 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

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ゆる体操の提唱者である高岡(英夫)先生が、以前こんなことをおっしゃっていました。

「子供に解剖学を教えたいと思ったら、臓器を擬人化するとよいよ」、と。

臓器を擬人化というのは、たとえば心臓ちゃんとか、肝臓君とか、腎臓さんとか、臓器を臓器として見るのではなく、人として認識するということです。脚の骨にむかって、大腿骨(だいたいこつ)くんとか、脛骨(けいこつ)くんなどと話しかけてもOKです。

「肺君の調子はどうかな?」と話しかければ、子供は解剖学をするすると覚えていくということです。


確かにその通りだなぁと思いますし、これは子供だけではなく、大人でも同じような気がします。


別に僕らが突然、浅筋膜(せんきんまく)くんと話しかけても、頭おかしく見えるだけですが、臓器や細胞を擬人化するというのはアリだと思います(そう言えば、赤血球と白血球のチッチとサリーな物語もありました)。

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真面目な話し、ヒーリングをする際は骨に向かって「この子が少し傷んでいる」と中足骨に向かって言うこともあります。


中足骨に向かっても言いますし、皮膚に対しても、靭帯に対しても、同じようにみなして話しかけます。純粋に余談ですが、解剖学的な視点を持つ時に欠けてしまいがちなのは、この感覚だと思います。骨も靭帯も皮膚も生きているという感覚です。

かつて発酵は純粋に化学反応だと思われていた時期もありました。腐るというのは、生物の代謝ではなく化学反応という意味で「純粋に化学反応」ということです(もちろんパスツールがそれも含めて見事な実験で否定します)。


*生命の自然発生説を否定し、かつ腐るということが細菌の代謝であることも示しました。


身体は当然ながら、微生物と細胞の集まりであり、それらはそれぞれに生きています。中足骨もまとまりとしても、細胞としても生きています(ミトコンドリアのような細胞内小器官も個別に生きています)。
その集まりである我々は意志を持つのであれば、そして好き嫌いや得意や苦手があるのであれば、その要素のひとつひとつも同じような権利を主張しても良いと考えるのがヒーラー的なものの観方です。


話を戻します!


高岡先生のアドバイスは難解な知識を習得する際に、それも加速学習的に習得する際には擬人化は有効ということです。

最も難解な知識のひとつに哲学があります。



この哲学もまた擬人化で素早く習得することができます。
というか、そもそも哲学という抽象概念は存在せず、それぞれの哲学者の血と汗で描かれたのが哲学です。それは生きた人間の言葉です。
それを無味乾燥な教科書で学んでしまうから、僕らは哲学が何かの役に立つような気がしないのです。


ですから、頭のなかに大きな教室、もしくは学校を想像しましょう!!

自分が小学生に戻ったつもりで、登校したら、教室にたくさんの友達がいることを想像します。

その友達は哲学者たちです。

デカルトくんがいて、ライプニッツくんがいて、ニュートンくんがいて、ソクラテスくんとプラトンくんとアリストテレスくんがつるんでいます。

仲良く話す子もいれば、姿を見かけるだけの子もいるでしょうし、名前と顔が一致しない子もいるでしょう。

それでもいいのです。楽しく学校生活をおくればいいのです。

そのうちだんだん顔と名前が一致したり、第一印象が変わったりします。話しているうちに印象も変わり、理解も変わります。



イメージはアテナイの学堂です。学童ではなく、学童保育の学童ではなく、クラスの意味の学堂ですw
教室という感じですね。
青空教室です。

アテナイというのはギリシャの首都のアテネです。
アテネはそもそもは女神様の名前です。
ふくろうをペットにしています。
黄昏時に飛び立つというふくろうです。


そのクラスではいろいろな偉人たちがいます。
彼らに近寄れば何かを話しかけてくれます。

たとえば、ヘーゲル君はいつもしかめっ面をしながら、簡単なことを難解に話しています。

「ミネルヴァのふくろうは黄昏(たそがれ)ときに飛び立つ」

などとつぶやいています。

いつも難解な言い回しを好むヘーゲル君ですが、言いたいのはシンプルです。

哲学はいつも後出しジャンケンだと言いたいのです。いろいろなことが終わってから、「あ、おれ、それ分かっていたよ」と出てくるお調子者だと言いたいのです(たぶんw)


そうそう、黄昏時と言えば「誰そ彼」と「言の葉の庭」の先生が解説していた「君の名は」を思い出します。




アリストテレスくんは「プラトン君は良い友達だけど(まあ、先生なんですけど)、真理はもっと大事な友達」と言えば、それにつられてニュートンくんは「プラトンは良い友だちだし、アリストテレスくんも良い友達だけど、真理は最も良い友達」とジョブズも真っ青に丸パクリします。

アリストテレスくんがプラトンくんと話してるシーンがこちら。


*向かって左側でレオナルド・ダ・ヴィンチのコスプレをしているのがソクラテスくん。
「いや、ふつうにイデアは天上界にあるから」と天を指しながら言っているの対して、「いやいや、地上にあるでしょ」って地面を押さえるようにして言っているのがプラトンくん。
*これを影から見ているアリストテレスくんが、いやふたりともいい友達だけど、真理のほうがもっと友達だからと華麗に裏切って、新しいイデア論を展開します。


ちなみに「アリストテレスも友達だけど、真理はもっと友達だよ」、と言ったニュートンはアリストテレスの落下の説を否定して、「重いものが早く落ちるわけじゃないよ」と万有引力の法則を数学的に定式化します。


たとえば、デカルトくんはこんな風にしゃべっています。


*哲学者として知られますが、哲学を滅茶苦茶にけなしますw

すべて良書を読むことは、著者である過去の世紀の一流の人びとと親しく語り合うようなもので、しかもその会話は、かれらの思想の最上のものだけを見せてくれる、入念な準備のなされたものだ。(p.13 デカルト「方法序説」)

まさに読書とは「親しく語り合うようなもの」なのです。
クラスメートと他愛もない話を語り合うようなものです。


同様にアンドレ・ヴェイユくんはこんな風につぶやいています。



わたしはずっと以前から、そもそもはギリシャの詩人たちを読みながら、人類の歴史において、きわめて優れた才能の持ち主だけが重要なのであり、彼らと知りあうための唯一の方法は、その作品に直接触れることだという確信を持っていた。(p.44 ヴェイユ 「ヴェイユ自伝 上巻」)

これもまた「アテナイの学堂」メソッドです。

読書をするとは、偉人というクラスメートと知り合うことです。


僕が楽しく眺めるのはイエスくんとペテロ君のボケとツッコミです。

そこで、ペテロは思い出してイエスに言った、「先生、ごらんなさい。あなたがのろわれたいちじくが、枯れています」(マルコによる福音書11.21)

イエスくんが空腹で気が立っていて、かわいそうないちじくを呪ったことをペテロ君はわざわざ思い出して大声で叫んでいますw




ですので、肩の力を抜いて、楽しく自分の教室に飛び込みましょう。
人類の叡智という教室に飛び込んで、気楽にいろんな人と話し合い(いろんな哲学書をつまみ読み)、楽しみましょう!!


そんなわけで、来週はリニューアル版寺子屋「哲学の風景」です!!



【リニューアル寺子屋第4弾『哲学 〜頭の中に自分だけの偉人たちの教室を創ろう〜』】
【日時】 4月25日(火) 19:00~21:00(21:30まで質疑応答!)
【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  3万円(銀行振込、もしくはPayPal決済)
【受講資格】 ブログ読者
【持ち物】 筆記用具と熱い情熱
【お申し込み】お申し込みはこちらから。





また、続けて28日(金)は寺子屋の新コンテンツ!!
ディープラーニング(Deep Learning)の数学です!
いま大注目のDeep Learningですが、その特殊な数学について学びます!
フレーム問題、計算量の爆発、理性と情動、無限がなぜ有限の世界におさまりうるのか(階層性問題)、マクスウェルの魔と生命現象などについても総覧的に学びましょう!!
お楽しみに!!!
世界の認識、脳の認識が一変します。
ランダム性をなぜ意図的に高める必要があるのか、なぜ忘れることが脳にとって重要なのか、逆境がなぜ人を成長させるのかが、数学的に理解できます。
かなり面白いので、是非お楽しみに!!!

【寺子屋新コンテンツ『現代の魔術ディープラーニングの数学』】
【日時】 4月28日(金) 19:00~21:00(21:30まで質疑応答!)
[緊急追加開催決定!!] 5月12日(金) 19:00~21:00(21:30まで質疑応答!)

【場所】 東京・四ツ谷の「まといのば」のセミナールーム
【受講料】  3万円(銀行振込、もしくはPayPal決済)
【受講資格】 ブログ読者
【持ち物】 筆記用具と熱い情熱
【お申し込み】お申し込みはこちらから。




お楽しみに!!!!