敗北を抱きしめることはできても、成功は? | 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

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敗北の苦い味を受け止めることには我々は慣れているのかもしれませんが、思わぬ成功には耐性がないかもしれません。

100を求めて、日々精進し、人生を賭けてきたのに、思わぬところで5000を手にしてしまったら、どうでしょう。

全力疾走していても、ゴールテープを切ると失速します。陸上競技ならば、それで良いのですが、人生は超長距離走です。
短距離走と同様に我々はゴールテープを切ったと脳が思った瞬間に失速します。

100を求めていたのに、5000を手にすると、脳はゴールをはるかに超えたと思い、動きを止めます。

これは想像以上に恐ろしいことです。

意志もやる気もあるのに、身体も脳も動かないからです。金縛りのように、脳も身体も動かなくなります。

周りから見れば、成功に過信したとか、油断しているなどと見えます。

しかし本人にとってみると、やる気も気合いも情熱もあるのに動けないだけなのです。

燃料切れのガンダムに乗り込んだアムロの気分です。出陣する気はあるのに、本体が動かないのです。

こんなときはどんなことをしてもほとんど無為に終わります。気分を変えても、恐怖を使っても、報酬をちらつかせても、動かないものは動きません。

我々ができるのはただ一つです。

そうならないように予防するだけです。

どう予防すれば良いのか?

これはシンプルです。

絶えずゴールを多く設定し、絶えずそのゴールを意識的に更新していくことです。

機械的に毎日、いや毎時間、毎秒意識できるのが理想です。

次の行き先が明瞭なので、我々は歩けるのであって、もし不明瞭なら同じ場所をぐるぐる回るか、立ち止まってしまいます。
いつも先の先を見据え、足元を怠らないことです。

自分でシステムを構築すると良いと思います。ルーティーンワークにするためにシステム化することです。

ゲーテは晩年に、日々書いていればもっと多くの大作をものにできたであらうと悔やみます。サマセットモームは毎日決まったルーティーンワークの中で執筆を続けていました。書くことがないときは、自分の名前をタイプしていたといいます。

ゴールの更新も同様です。

ゴールの更新はルーティーンワークにしつつ、頭の体操とすることです。実際にゴールの設定や更新が楽しいのは最初だけです。
なりたい自分になれる!などと言われて、どんな生活が理想ですか?などと無駄に爽やかなトレーナー達に熱く言われたとしても、脳は現状の生活が理想に決まっているのです。現状の中での誤差以外は単に現状を強めるための不平不満を言うだけのために理想の生活や理想の状態を設定します。
働かないで暮らしたいとか、年収がこれくらいなどと言って盛り上がるのは小学生も言わない戯言です。
年収は増えれば増えるだけ、厄介ごとも増え、責任も増え、リスクも増え、税金も増えます。低所得者が見えない地獄が見えてきます(どちらの地獄を選択するかの問題です)

ゴールを日々更新するというのは、徹底的に毎日頭をひねる作業であり、脳を酷使する作業です。そしてそこに喜びを見つけることでもあります。

ゴールをきちんと更新するということは、日々新しい釣り竿で針を落とすようなものです。気付いてみればたくさんの釣り竿が仕掛けてあります。そして、そこかしこで魚が次々と釣れます。その魚をきちんと手にすることがポイントです。
釣果(ちょうか)を手にしてはじめてフレームが完結します。そのことでゴールを設定することの意味と効果を脳が認識します。いくら意識が説得しても脳は納得しませんが、フレームによって学んだことは脳にとって真実となります。

ゴールの取り扱いに慣れてくると、ゴールを達成する方法論を見つけるのも、そのためのIQを上げるのも、そのために大量の知識を習得するのもゴール次第ということがわかります。
きわめて汎用性の高いツールなのです。

ゴールデンウイーク企画の「内なる覚醒2015」スクールやまといのば講座の「はじめての手帳」講座では、そのゴールというツールの正しい使い方を徹底的にワークします。


*走り続けましょう。自分のペースで。自分のペースというのは他者との比較を含まないという意味で。


【書籍紹介】
タイトルはこの書籍のオマージュです。大昔のベストセラーです。
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