フラクタルなリヴァイアサンの猫はマトリックスの夢を見るのか? | 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

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四ツ谷にありますバレリーナ専門の気功整体「まといのば」のブログです。
気功師から見たバレエとヒーリングのコツを公開します。
「まといのば」では、バレエ・ヒーリング・美容の各種セミナーを行っております。

現在開講中のヒーラー養成スクール7期で紹介した動画とスクールコンテンツに関連する動画を紹介します。
前半戦終了したところで、猛烈に復習と実践をしてください。

なんだかんだ言っても動画はイメージをつかみやすいので、まずはゲシュタルトを作ってしまってから、細かなアルゴリズムを理解するのも良い加速学習法です。

まずはシンプルな計算規則の反復が非常に複雑な模様を生成するというフラクタル。
曼荼羅もフラクタルです。
ポイントはシンプルなアルゴリズム(計算規則)が複雑な世界を構築するということです。
複雑な出力に複雑な情報は不要なことがあるのです。



シンプルなアルゴリズムの繰り返しでも初期値鋭敏性によって出力される結果が変わってしまうのがカオス理論です。
複雑性は重要です。
しかしフラクタルやカオスは稀で(自然界には多いかもしれませんが)、ほとんどは「大数の法則」の中にまぎれます。
目の前の机の素粒子の量子ゆらぎが机全体に影響をおよぼすことはありません。カオス的な状況になることもほとんどありません。

サイコロを振るときは一回一回はいわばランダムあり、次に何が出るかは予測不可能です。ミクロな現象としては予測不可能ですが、マクロ的には予測可能です。すなわちどの目もほぼ同じ数ずつ出ます。
温度というのは分子の運動状態のマクロ的な記述です。温度というのがぼんやりあるわけではなく、分子のランダムな運動の平均値を温度として記述します。

我々は個々の分子についてその速度を変えることはできません。速度をはかることもできません。マクスウェルの魔も少し苦労します。

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しかしそれぞれの分子に話しかけることは難しいのですが、全体的に話しかけることは可能です。
先ほども白熱したセミナールームがあまりに気温上昇したので、部屋の中の分子全体に話しかけることに1人のヒーラーが成功しました。
彼女のおかげで我々は少し涼しくなりました。すなわち多くの分子がその速度を落としてくれたのです。空調のスイッチを入れたおかげで。

すなわち我々はミクロ現象について無知であり、働きかけが個々にできなくても、マクロな現象についてはほぼ正確に予測し、書き換えることが可能です。


で、続きを語る前に次の動画。

宇宙は決してフラクタルではありませんが、先のフラクタルを観た後で宇宙を見るとそれを統べる理論に関心がわきます。



同様の動画ですが、こちらはほとんど古典。Powers of ten(10のベキ乗)です。
オーダーということを考えさせられます。


美しい書籍もあります。翻訳は科学史・科学哲学の村上陽一郎先生(東大名誉教授であり現在は東洋英和女学院大学の学長)。僕はICU在学中にお世話になりました。

パワーズ オブ テン―宇宙・人間・素粒子をめぐる大きさの旅/日本経済新聞出版社

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で、様々な事象を統計的に見るという「リヴァイアサン」という視点を7期のヒーラー養成スクールでは紹介しました。
様々な事象というよりは、もっぱらヒーリングやコーチングにおいて有効な手法です。

リヴァイアサンはもちろんホッブズが海の怪獣を国家のアナロジーとして描いた書籍の名前です。
しかし、このリヴァイアサンとはその細胞にあたるのは人間です。大勢の人間が集まって1つの怪物を創っています。これが国家であるというのがホッブズの理解でしょう。

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我々は国家を相手にしているわけではありませんが(そうではないときは別として)、集団を相手にして仕事をするときに、あたかもその集団が1人の人格であるかのように振る舞うことが効果的であることを知っています。
もちろん苫米地理論で言えばLUBということです。
このことを「英国王のスピーチ」や「ヒトラーの愛人」として議論したことがあります(リンクは拙記事の「ヒトラーの愛人と英国王のスピーチ」。それぞれの肉声も聞けます)。

シンプルに言えば、多数に話すときは1人にささやくように、1人に対するときは集団に話すように話すという視点です。

これをリヴァイアサンと仮に名付けました。

この考え方は当然ながら現代には多く応用されています。
法人という考え方もそうです。

スクールではデュルケムの「自殺論」を取り上げました。我々は個々の事象に対しては完全な無知であっても、全体に対する正確な予測が可能なのです。熱い部屋の温度を空調で下げるのも同じです。


話を急ぎますと、そのとき統計的な視点、そして確率論的な視点のベースとなるのは量子論の奇妙な宇宙観です(奇妙というのは奇妙に見えるということです)。

シュレディンガーの猫の解説動画です。
今回はシュレディンガーの猫を取り上げました。
観測するまでは収束しないのです。波動方程式としてぼんやりと確率論的に存在します。



また前回までのスクールで多用したのは二重スリット実験です。
奇妙で直観に逆らう議論ですが、その直観(System1)を書き換えるしかありません。
傍観者として我々は世界に関与できないのです。観ることは影響を与えることです。



観ることは影響を与えるという視点だけだったのが最初の不確定性原理でした。ハイゼンベルクの不確定性原理です。それに対して、そのもの自体の持つ不確定性を加味してそれを形式化したのが小澤の不等式でした。その理論からの予測が実験によって最近検証されました。不確定性原理はアップデートされたのです。(リンク先は拙記事の「不確定性原理は破られたのか?それとも…」)


最後は「剽窃」ということについて。
ネットの世界では自分の記事がまるまるコピーされたり、セミナー告知が全く同じ文面であるようなことはよくあります。それにイラッとしない処方箋についてスクールでは語りました。
むしろ喜べと、でもあまり喜びすぎないように、と。

で、剽窃とかコピペについて少し話題に出たので以下の動画を紹介します。

彼はTEDトークにも出ています。
全くのオリジナルなんて存在せず、すべてはリミックスなんだと看破します。
inspireされて作品はつくられていきます。



と言っても、まずはこの動画が良いです。



自殺論 (中公文庫)/中央公論社

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ピカソ 剽窃の論理 (ちくま学芸文庫)/筑摩書房

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