ゆらぐRのが増えるからです。頭の中で唱えるのと、口に出すのは同じと考えてしまうのは早計です。
口に出すと、口の筋肉を使い、耳でそれを外から聞き、それを言語野で解釈しますので、ゆらぐRealityが増えるのでより効果的です。脳は「唱えた」ふりが得意なので、強制的に口に出すのは良い方法です。Rがゆらげば、内部表現は書き換えやすくなります。
Wikipedeiaにも虚空蔵求聞持法は「ノウボウ アキャシャ ギャラバヤ オン アリキャ マリ ボリ ソワカ」(Namaḥ Âkâśagarbhâya, Oṃ arika mari muri svâhâ)として紹介されています。僕もそう唱えましたし、一般的です。
もちろんこれは般若心経のマントラと同じく、サンスクリット語由来のマントラでしょう。
般若心経のマントラとは、お経の最後の「羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶」のところで、漢語では意味不明であり、ただ音に漢字を当てたマントラです。音の起源はサンスクリット語であろうというのが苫米地博士の仮説であり、それは妥当と考えます。
かつてヒーラー養成講座では究極のマントラと究極の印というカリキュラムがありました。
究極のマントラとは、世界のありとあらゆるマントラのLUBを考えるということであり、究極の印とは世界のありとあらゆる印のLUBを考えるということです。これについては長くなるのでまた改めて書きます。
マントラの大きな役割の１つは他のことを考えなくて済むということがあります。
我々は放って置くとネガティブなことを考え始めます。ネガティブセルフトークを始めます。
最大のドリームキラーが自分である所以です。「やっぱり無理だよ」「だからダメだと思ったんだよ」とつぶやいているのは自分です。他人以上に。ドリームキラー以上に。
そのネガティブセルフトークを止める一番良い方法は聖人君子になることではなく、「能望～」などの真言を唱えることです。もちろんそれが虚空蔵求聞持法でなくても、「ナガシマナガシマナガシマ」でも良いのです。いや「生麦生米生卵」でも。
あるヨーギが「オーム」というマントラは多くの人が重要視するが、同様にマントラは「Coke」でも良いのだ、という意味のことを言っています。まさにそのとおりだと思います。
音の周波数の心地よさなどはもちろん無視できませんし、周波数なり波動が音楽の全てであることは事実です。ですから周波数の身体と脳と心に与える影響は無視できないほど大きいものです。
しかし我々はパンのみに生きるのでもなく、音の物理的な周波数にのみ感動するのでもありません。
物理的な周波数の心地よさの数段上の抽象度にある情報空間の構築物に感動します。
すなわち、ノウボウにせよ、オームにせよ、その音よりも抽象度の高い働きを認識する必要があります。
例えばそれがネガティブセルフトークの停止です。マントラを唱えることでネガティブセルフトークを話す隙が消えます。マスキングされるのです。ヒポクラテスの誓いではないですが、まず自分を害しないことが、最大の自分に対する援助であり得るのです。
それらのことを考慮に入れないとマントラはただのオカルトに堕します。
ネガティブを止めるという消極的な効果の次が、ゴールの臨場感の共有です。神の世界なり、イデア界なりの宗教的な共有が重要なのです。それがマントラの裏のメカニズムです。
ならば我々は「ナガシマナガシマナガシマ」と唱えたり、「Britney Spears」と唱えたり、「Coke」と唱えてもOKなのです。自分だけの神に、自分一人の宗教で、自分のゴールの臨場感を上げながら唱えることです。
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