※引き続き過去記事です。。
いよいよ、明日が退院という日。
いつものように、いつもの時間にGCUに向かいました。
退院日はGCUの中には入れない。
そして、GCUは一度退院したら二度と戻ってこれない。
本当にあの場所に入るのは今日が最後なんだ。
向かう道すがらからそんなことを思いながら、出産、搬送からの4ヶ月の
ことが走馬燈のように頭の中をぐるぐるまわっていました。
そして入口で。
面会申込書をカキカキ。。
この面会申込書、何回書いただろう。。
なんて思いながら中へ。
この日は、受持看護師のMさんは夜勤で、日勤のmatoの担当看護師さんは、
お世話になったベテラン看護師さんの一人、Rさん。
「最後の日の担当、やらせてもらいます」
笑顔でそう声をかけてくださいました。
もう、このお2人に囲まれただけで泣きそうでした。
matoはそんなことはつゆ知らず、オーボールで呑気に遊んでました(笑)
もう5キロ超えの体重になってたmatoにとっては、新生児用のGCUのコットはかなり窮屈になっていて、よく足をコットのヘリにかけて過ごしていました。
そして、暇を持て余すと足でコットをバンバン!!
看護師さんやリハの先生たちからは
「matoちゃん、足の力が強すぎ!!大物の予感がするね」
なんてよく言われていました。
翌日退院、ということは色々なところに共有されていて、
この日は色々な方が、matoに会いに来てくださいました。
まずはリハチームの先生方。
リハは退院後も引き続きお世話になることになっていたので、また外来でね、なんて挨拶をしながら。。
特にお世話になったPTのA先生にはお手紙をお渡ししました。
退院支援看護師のHさんは、退院後の訪問看護のスケジュールの確認と
退院時持ち帰る物品や医療ケア用品の確認、そして退院後にお世話になる予定の地元小児科への紹介状を持って来てくださいました。
最後の最後に、注入がなくなったものの、一旦はお守りがわりに持ち帰った方がいいと、
経管栄養の支給物品は一通りいただきました。
「お母さんとmatoちゃん、これからだね。
また外来で来た時は、時間があったら寄ってね」と。
そして、新生児科主治医のK①先生。
「もし、また注入に戻るような状態になるようなら、イコールまた入院しなきゃいけないような
状態だから、そうなる前に遠慮なく連れてきてくださいね」
そう心強い言葉をいただいて。
GCUの看護師さんたちもたくさん声をかけてくださいました。
最後の沐浴。
最後の病院でのミルク。
最後の看護師さんたちとのおしゃべり。
そして、しばしRさんとYさんと歓談。
Rさん「matoちゃんは最初お父さんに似てるって思ってたけど、今はお母さんも入ってきたねー」
入院した当初からよくこの話をしてくれてたRさん。
「みんな外来で来た時に寄ってくれるから、是非お母さんもmatoちゃんと顔見せに来てね。
最後に注入卒業できるなんて、親孝行な子だねー」
そしてYさん
「お母さん、よく長い間頑張ったね。きっとお母さんとmatoちゃんは大丈夫だよ。
でも1人じゃないから、しんどい時は訪問看護だったり、実家のお母さんたちだったり、頼るんだよ。あ、パパもね」
「私たちは、matoちゃんの一番可愛い時期を堪能させてもらったよ」
ああ、そうだった。
私が現実をなかなか受け入れられなくて、
沈んだ気持ちでここに通っていた時も、看護師さんたちはいつもmatoのことを可愛いって言ってお世話してくださっていたんだ。
泣くのを堪えて
「頑張ります。ありがとうございました。」
これしか言葉が出て来ませんでした。
そしてずっと憧れだった「退院のご案内」を渡されて、翌日の退院時の説明を受けました。
いつも、近くのコットの赤ちゃんがどんどん退院して行くのを見送る立場だった私とmato。
退院のご案内を受けているお母さんがいつも羨ましかったんです。。
そこに受持看護師Mさんが夜勤には少し早い時間に登場。最後だからと少し早めに出勤くださいました。翌日の退院当日はお休みの日に当たっていたため、Mさんともこの日がラスト。
「お母さん、本当にありがとうございました。
色々勉強させてもらいました。
予想より長くなっちゃったけど。。
matoちゃん元気に退院できてよかった。。
今晩は最後にmatoちゃんとたくさん遊びます」
そんな話をして、本当は禁じられているGCUの中での看護師さんとの写真を翌日お会いできないのを考慮してもらい、はじっこでmatoと3人で撮らせてもらいました。
私 「本当にお世話になりました。Mさんが受持看護師さんで本当に良かったです
また来月外来で来るので寄りますね。」
そうこうしてるうちに。
時間が近づいてきて、その日勤務していた看護師さんたち皆さんに一通り御礼のご挨拶をして、
帰ろうとしたところに。。
リハチームのSTのA先生が駆け込んで来ました。
私が渡したお手紙を読んで戻ってきてくださったのでした。
「もー、お母さん泣いちゃうじゃないですかぁー!!matoちゃんと過ごせた時間、
私もとっても楽しかったです。matoちゃんはきっと大丈夫です!
だってmatoちゃんこんなに堂々としてるし
お母さんもしっかりしてるから!!」
(いやいや相当ダメ母でしたけどね。。) →心の声
お手紙には、御礼とともに、リハの先生方のおかげでmatoの成長にしっかりと
向き合えるようになったこと、そして親をも支えてくださる小児医療の世界に、
いつか何かの形で恩返しができるといいなと思っていること。
お医者さんと看護師さん以外にも、リハの先生のようにプロフェッショナルの
方々がいて、小児医療の世界が成り立っていること、本当に尊敬に値するお仕事です、というようなことを書かせていただきました。
そして。
時間が来て、二度と足を踏み入れることのできないGCUの出入口で。
ありがとうございました!
と皆さんに一礼して、最後の面会を終えGCUを後にしました。
憧れだった退院のご案内
今も捨てられず。。