アドラー心理学と数学を学ぶ共通点は? | 数学を通して優しさや愛を伝える松岡学のブログ

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アドラー心理学と数学 ・ ・ ・ 

 

それぞれ違うもののようにみえますが、

 

アドラー心理学と数学を学ぶとき、

共通していることはあるのでしょうか?

 

 

アドラー心理学は心理学ですから、

心や気持ちがテーマです。

 

特に、アドラー心理学では心の動きをみます。

 

 

数学は数や図形の性質を学びます。

世間では計算のイメージがあると思います。

 

 

全然違うものに見えますが、

何か関係があるのでしょうか?

 

 

一見、何も関係なさそうに見えますが、

実は、深いところでつながりがあるのです。

 

 

ここでは、

 

アドラー心理学と数学を学ぶ共通点を

考えてみたいと思います。

 

 

 

最初に、数学を学ぶうえで

大事なことは何なのかを考えてみます。

 

世間では、数学というと

計算や公式のイメージがありますが、

 

それだけではありません。

 

 

数学は難しいので、

誤解されやすいのですが、

 

 

計算というより、

 

考える

 

ことが大切なのです。 

 

 

公式を暗記して、計算しているだけでは、

無味乾燥な作業です。

 

公式、暗記、計算 ・ ・ ・ 

 

このような機械的なことは、

コンピュータの得意分野です。

 

そうではなく、

人にしかできないこと。

 

 

じっくり考える

想像する

創造する

 

 

それが数学的な思考力を養う

ということなのです。

 

 

このことのほうが、

計算よりずっと意味があるのです。

 

知性を磨く

 

というべきでしょうか。

 

 

 

 

そのとき、見落としがちなことがあります。

 

それは、

 

依存しない

 

ということです。

 

これは多くの人が見落としているのですが、

 

 

実は、

 

数学は、人に依存しない自立した精神を養います。

 

 

これは主体性といいます。

 

主体性とは、自分で判断して、行動するという姿勢のことです。

 

人が生きていく上で、

最も大切なものの1つではないでしょうか。

 

 

では、

 

なぜ、多くの人が見落としているのか?

 

 

その答えは、

 

数学が難しいから、

つい人に頼りたくなるのです。

 

 

問題をどうやって解いたらよいのか分からないし、

つい人に教えてもらいたくなるのです。 

 

 

人に教えてもらうのが悪いのではなくて、

 

 

自分で考えずに

安易に人に頼って

依存的になる

 

ことがよくないのです。

 

 

そうならないために、

すぐに人に聞くのではなく、

 

まず、自分自身で、

 

じっくり考える

 

ことを心がけることが数学では大事なのです。

 

 

プロセスを大切にするともいえます。

 

 

今の世の中、

プロセスより結果がすべてのような風潮があります。

 

 

そんな時代だからこそ、

 

このような数学的な姿勢は、

これからますます大切になるのではないでしょうか。

 

 

 

 

一方、アドラー心理学はどうでしょうか?

 

アドラー心理学は、心理学ですが、

他の心理学と決定的に違うところがいくつもあります。

 

 

その1つは、

 

アドラー心理学は、

原因ではなく目的をみる心理学

 

だということです。

 

 

人間、何か問題が起こると、

つい過去に原因を求めがちです。

 

原因、理由、後悔、反省 ・ ・ ・ 

 

これらが悪いわけではなく、

ここにばかり意識が行くと、

 

原因探しや反省することにばかりに

エネルギーを費やしてしまいます。

 

 

言い換えると、

 

過去の出来事にばかり意識がいく

 

ということです。

 

 

私たちは過去に生きているのでしょうか?

 

 

違います。

 

 

過去の原因にばかりとらわれて、

クヨクヨしていては前に進めません。

 

 

アドラー心理学で目的を見るということは、

未来を見るということを意味します。

 

 

意識を 「今、ここ」 に向けることで、

幸せな未来を形作る。

 

アドラー心理学は、そんな前向きな心理学なのです。

 

 

 

また、アドラー心理学では、

個人の主体性を尊重します。

 

 

「わたし」「あなた」

 

主体的な存在だと認めたうえで、

 

みんなが幸せになれるように、

協力的な関係を築いていくのです。

 

 

 

だから、

 

おせっかいや過干渉をしないように、

 

アドラー心理学では、課題の分離といって、

お互い自立した存在だと認めた上で接します。

 

 

協力的な関係というのは、

共同体感覚といって

 

自分の利益だけでなく、

みんなとの協力や貢献を大切にした関係を築く

 

という意味です。

 

 

つまり、 

 

競合的な姿勢をなくし、

協力的な気持ちを養うのです。

 

 

御射山公園

 

 

ここまで、

 

数学とアドラー心理学を学ぶにあたり、

大切なことを見てきましたが、

 

共通していることは、見えてきたでしょうか?

 

 

プロセスを大事にする

依存しない

主体性を養う

 

 

など、共通するものが見えてきましたね。

 

 

最後に、もう1つ

とても大切なことを 見ていきたいと思います。

 

 

 

アドラー心理学は先ほど書いたように、

協力や貢献といった

 

「みんなの幸せ」

 

を願う気持ちを育てます。

 

 

そんなことから、

 

アドラー心理学を日本に導入した野田俊作先生は、

アドラー心理学の目的は、

 

「心がきれいになる」

 

ことだと述べています。

 

(最終的な目的は共同体感覚の育成です)

 

 

野田先生は、

 

「心のきれいな人」 と 「心のきたない人」 という言葉を、

人間の理想現実という対比で表現しています。

 

 

その意味は、

 

「心のきたない人」 というのは、

 

したいことをし、

したくないことをしない人

 

のことです。

 

これは本能のまま振る舞う

ということを意味します。

 

 

「心のきれいな人」 というのは、

 

すべきことをし、

すべきでないことをしない人

 

のことだといいます。

 

欲に流されるのではなく、

理性的な判断ができるということです。

 

 

 

 

それでは、数学はどうでしょうか?

 

 

数学者の岡潔先生は、

数学を学ぶ心がまえとして、

 

 

「数学は数え年三つまでのところで研究し、

 四つのところで表現するのだ。

 

 五つ以後は決して入れてはならない」

 

 

と仰っています。

 

子どものような無邪気な気持ちで、

数学をすることが大事だと述べているのです。

 

 

岡先生自身も、

そのような純粋な気持ち

数学を探究していました。

 

ですから、

岡先生の研究室は、とても心地よい空間でした。

 

岡先生の研究室の唯一の約束事は

 

「世間を持ちこまない」

 

ことだったといいます。

 

 

「ここはだから空気が澄んでいる。

 

 ここから眺めていると、世のさまざまの相まではわかっても、

 そのにごりの度合いはよくわからない」

 

 

と仰いました。

 

澄んだ空気に包まれた様子が想像されます。

 

 

 

 

これまで、

 

野田俊作先生

岡潔先生

 

の言葉をもとに、

 

アドラー心理学と数学を学ぶときに

大事なことを見てきましたが、

 

これらのことから、大切なことが見えてきました。

 

 

 

それは、 数学やアドラー心理学を学ぶときに、

 

 

清らかな心

 

 

を持つことが大切だということです。

 

 

純粋な気持ち

きれいな心

澄んだ空気感

 

 

そのようなことを意識して、

 

数学やアドラー心理学を、

清らかな心で、学ぶことが大切なのです。

 

 

私自身も、そのような清らかな気持ちで

学びたいと思います。

 

 

 

 

 

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