SEKAI NO OWARI 『ENTERTAINMENT』 ~ アルバム レビュー ~ | 数学を通して優しさや愛を伝える松岡学のブログ

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ファンタジックでポップな楽曲が散りばめられている

SEKAI NO OWARIのメジャーでのファーストアルバムです。

 

(インディーズ時代から数えると2枚目のアルバム)

 

ジャケットは、自然、生物、戦争など、

いくつもの考えさせられる写真からなります。

 

そして、ジャケットの裏には、

次のように書かれています。

 

 

NO ENDING

NO BEGINNING

 

 

バンド名にもなっていますが、

 

終わりがなければ、

始まりはない

 

という意味でしょうか。

 

ずっしりと心にのしかかってくるように

考えさせられる言葉です。

 

ジャケットだけをみると、

 

ポップというよりロックを感じます。

 

 

ポップなセカオワのイメージがある人は、

驚くかもしれませんが、

 

インディーズ時代のアルバム 『EARTH』 を聴いた人には、

理解できると思います。

 

セカオワの精神の根の部分は、ロックでありパンクなのです。

 

 

御射山公園

 

 

とはいうもののロックなジャケットとは対照的に、

アルバムの内容はポップな楽曲たちで構成されています

 

1曲目は、導入の曲 「The Entrance」、

移動遊園地のような心地よい曲調、

 

いよいよショーの始まりです。

 

そして、

 

キラキラとしたポップな楽曲、

「スターライトパレード」 でアルバムの幕が開きます。

 

 

< 以下、動画はオフィシャルな YouTube からリンクします >


 

 

前作 『EARTH』 と比べると、

ずいぶんポップで綺麗な印象があります。

 

「ファンタジー」 は、テンポ感がよく、聴いていて胸が弾む楽曲、

 

メンバー同士の楽しそうな雰囲気が、

プロモーションビデオから伝わってきて、

ほほえましい気持ちになります。

 

 

 

 

本作品は、ポップになった楽曲たちがあふれていますが、

 

それでいて、メッセージ性のある歌詞は健在です。


典型的なのは 「天使と悪魔」 や、そのアンサーソング的な 「Love the warz」 だと思います。

“先入観”や“固定観念”について考えさせられます。

また、「死の魔法」 のアンサーソングである 「不死鳥」 は、軽快なサウンドながらも、

「時間」 や 「永遠」 について問題提起をしているような深い歌詞となっています。

 


 

 

個人的には、「眠り姫」 の綺麗な世界観が好きです。

 

この曲は、

深瀬くんが隣で眠っているさおりさんを見て、

 

もしこのまま、さおりさんが起きなかったらどうしよう、

 

と感じた気持ちを歌詞にしたといいます。

ロマンチックですね。

 

「眠り姫」 の後、

 

導入の曲 「The Entrance」 のフレーズを挿入した楽曲

「深い森」 でショーは幕を閉じます。

 

3拍子が心地よく、長く楽しかった旅をエンディングへと導きます。

 


 

 

ポップでキラキラした楽曲たちが印象的な 『ENTERTAINMENT』 は、

 

『EARTH』 以降の2年3ヶ月のセカオワの音楽性が詰まったアルバムとなっています。

 
 
前作は、ストレートでロックな音楽性でしたが、

一転して、本作はポップできらびやかな雰囲気のアルバム、

 

セカオワの音楽性の進化を感じることができます。

 

 

また、本作では、最初と最後に同じモチーフの楽曲を

もってくることで、アルバムの一体感が増します。

 

彼らのアルバムに対する愛情を感じます。

 

今は、ダウンロード配信で、1曲1曲別々に聴く機会が多いですが、

このようにアルバム全体を1つの作品とみなす姿勢が、私は好きです。

 

セカオワのメンバーは、本当に音楽を愛しているんだなと感じます。

 

 

セカオワは、インディーズからメジャーデビューにかけて、

ロックからポップへと舵をきりました。

 

アルバム 『ENTERTAINMENT』 は、そんなセカオワの

ポップな側面を味わうことができる充実したアルバムだといえます。

 

 

 

 

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