中東の人々が抱く欧米人への不信感が一段と増しているとか何とか。少し前までは、グリーン戦略と称して脱石化燃料だから、今後は投資もしないし、君らとの付き合いも長期ではちょっとね、などど言っていたのに、最近では手のひら返しで、増産してくれ、天然ガスの長期契約よろだとか。「欧米人はすぐ忘れる。ロシア人の方がまだ信用できる」だそうです。そう言えば、欧米人ではないけれど、長年お付き合いをしてきたカタール政府様との天然ガス長期購入契約(何と、400万トン規模!)を昨年ぶった切ったJERA(中部電力と東電の合弁会社)に対しても、同様に不快感というか激おこらしいっす。アラブ人はすぐに忘れないからね!!と。JERAもグレタさんに乗せられてやっちまいました。
とにかく、欧米人がヒステリックなのです。いや、私だってウクライナに対して同情していますし、プーチンに対する憤りもあります。でも、株式市場の世界はもはや魔女狩り状態。先日もロシアに工場を持っている某ガラス会社が緊急ミーティングしたのですが、「ロシアで事業を続けることに対してモラル的にどう思っているのだ?」などと、そんなん言われても困りんすみたいな攻撃?があったり、割安なロシア産の原油を仕入れ売りして、ちょいと儲けたシェルに至っては、その後の突き上げで、謝罪文掲載と儲かった利益の募金を余儀なくされる始末。そういえばユニクロもギブアップしましたね。。。
そんな高揚感に流されて、EU政府が突如、ロシアから購入しているエネルギーの7割を別の地域から購入します!などと発言。いや、無理っしょ。どこから買うのよ。とりあえずUSからLNG(液化天然ガス)を買うとなどと言っていますが、USのLNGのほとんどは日本などのアジア勢が超長期契約でガッチガチに抑えています。日本って計画的ですごいね、などと欧米のコモディティアナリストが賞賛するほどに。せいぜい、年間で10隻出す計画なのに11隻出来ちゃった?みたいな一隻分の余剰ガスをとんでもない価格が奪い合うみたいな感じらしいっす。
結局、ロシアへの制裁解除がなくならない限り(そして長期で続く可能性が高い)、エネルギー価格の上昇は続くのだろうなと思います。興味深いのが、今現在においてもUSや欧州の消費支出が全く衰えていないこと。コロナで金融緩和や政府補助をやり過ぎた余韻が残っているのだそうです。よって、これから金融引き締めやインフレによる景気後退で総需要が抑制されるまで、エネルギー需給バランスは改善しそうになさそうです。政治的には苦渋の選択ですね。良薬は口に苦し、スタグフレーション待ったなしっす。今日はしっかり休みます。