私たちはストレスにどう反応するのか？

こんにちは、口腔から免疫力を上げる

歯科医師・心理カウンセラーの松谷です。

今回はわたくしの新刊『五感の魔法』の1部を公開いたします。

私たちはストレスにどう反応するのか？

ストレスと聞くと、多くの人はネガティブなイメージを抱きます。ストレスは心身に悪影響をおよぼし、病気や不幸を招くと考えられてきました。

しかし、実はストレスには良い面もあります。ストレスに直面したとき、あなたの身体は驚くほどの力を発揮します。ストレスは、あなたの能力を引き出し、自己成長のチャンスをもたらすのです。

ストレスとは、外部からの刺激に対して、身体が自動的に起こす反応のことです。

この反応は、あなたの心や身体に変化をもたらします。しかし、この変化が良いものになるか悪いものにもなるかは、あなたの考え方や感じ方によって決まります。つまり、ストレスは自分でコントロールできるものなのです。

私は、ストレスを「親友」と呼んでいます。なぜなら、ストレスは私にとって、刺激的で楽しい人生を送るためのパートナーだからです。

ストレスと向き合いながら自分の限界に挑戦すれば、大きく成長できます。ストレスは、私にとってかけがえのない友人です。

「ストレス」という言葉は、今では日常的に使われていますが、もともとは物理学の用語でした。物理学では、力を加えられた物体がその力に抵抗して変形する現象を「ストレス」と呼びます。例えば、ゴムボールを握ると、手の力に反発してボールは形を変えます。これがストレスの原型です。

この概念を生物学に応用したのが、生理学者のハンス・セリエです。彼は、1936年の夏「ネイチャー誌」に論文を寄稿し、ストレスに対する身体反応を論じました。その論文では、ストレスは「有害要因」と位置づけられています。

ストレスによる反応はみな同じで、はじめに生体内部で「警告反応」が起こり、その次に「闘争・逃走の反応」が起きるというのが彼の主張でした。

生体が外部から寒冷、外傷、疾病、あるいは、怒りや不安などの精神的緊張（ストレッサー）を受けたとき、これらの刺激に適応しようとして生体に一定の反応が起こることを発見したのです。
　
セリエは論文の中で、「有害因子（ストレス）は生体の中に起こる生理的・心理的な歪みであり、この有害因子を作るものは外界から加えられたもの、ストレッサーである」と定義しています。

『五感の魔法』著・松谷英子の本文より

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