マザコン男子に振り回された話
後編
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翌朝
Iさんの動画のせいでよく眠れなかった私は
7:00には家を出るというIさんの目覚ましで
不本意にも起こされることになります
家を出ると宣言していた1時間前に
目覚ましをセットしていたIさん
目覚まし通りに起床して
仕事に行くための身支度を行っていました
もちろん私は、目覚ましで一度目覚めたものの
眠たすぎるため二度寝
ちょうど夢の続きが見られるかなと思った時
と、夢見心地な私に構わず
私の体を揺さ振りながら訴えてくるIさん
頭も回らない中「なんで?」と聞くと
そもそも、12月という真冬の時期に
上着もヒートテックも着ない状態で
仕事に行くことがおかしいのでは?
と思いながらも昨日初めて会った人に
衣服を貸し出すのは流石に嫌だったので
と、バレバレな嘘
それに対してIさんは
と、まるでおもちゃをねだる5歳児のように
家の中を駆け回りながら訴えてくるので
早く寝たいという気持ちと
一刻も早く家からIさんを
追い出したいという気持ちが重なり
仕方なくヒートテックを貸し出すことに
と、ありがとうの一言もなく嫌味を言われ
さらに家から追い出したい気持ちが募る中
おいおい
こいつまじか
何言ってんの
と、頭の整理が追いつかない中で
「1人で行って」と伝えると
成人男性が出勤の道中で
襲われることでもあるのだろうか
ましてや駅に行くまでお喋りする必要がある?
Iさんの発言もそうですが
それを日常にしているIさんのママの行動も
いよいよ理解ができなくなっていました
私なりに反抗したのですが
「ママもたまにスッピンの時あるから大丈夫」
と、相変わらずママと比べられるので
口論してても決着はつかないと思い
寝たふり
再度駄々をこねるIさんを今度はフル無視して
布団の中に潜る私
Iさんも負けじと布団をめくってきたり
揺さぶったりするものの
いよいよ本当に
乗りたい電車に間に合わない時間になり
と、捨て台詞を吐くように一言告げて
私の家を出て行きました

家を追い出した後
お家を出たIさんは雪の降る中
徒歩で最寄駅まで向かったのだと思いますが
家を出てすぐ、Iさんから着信が
おそらく駅に着くまで電話しようというような
感じだろうなと思ったので電話は無視
するとIさんからメッセージで
え、、、
わたし冷たかった、、、?
昨夜、Iさんが家に来るのに合わせて
ご飯を作って食べさせてあげたり
Iさんの洋服を洗濯したり
ヒートテックを貸し出したり
初対面の人への対応にしては
優しい方じゃないですかね?と思いながらも
それがIさんにとっては当たり前のことで
お世話をする気持ちで挑まないと
Iさんとはうまく付き合えないなと思いました
Iさんのママは可愛い息子に
なんでも尽くしてあげているのかもしれませんが
お友達になること、恋人になること
ましてや結婚して家族になることは
お互いがお互いを支え合う気持ちが必要で
決して女性が男性の世話をする
ということでは無いと私は思うので
Iさんにとって私は理想の相手ではないだろうし
私にとってもIさんは理想の相手ではない
ということで、この日を境に連絡はブロック
ヒートテックも貸したままの状態で
関係を断ち切ることになりました
私はママにはなれないしなりたいとも思わない
と、思える出来事でした
