マザコン男子に振り回された話
後編



▽前編はこちらからご覧いただけます▽




翌朝


Iさんの動画のせいでよく眠れなかった私は

7:00には家を出るというIさんの目覚ましで

不本意にも起こされることになります



家を出ると宣言していた1時間前に

目覚ましをセットしていたIさん



目覚まし通りに起床して

仕事に行くための身支度を行っていました



もちろん私は、目覚ましで一度目覚めたものの

眠たすぎるため二度寝



ちょうど夢の続きが見られるかなと思った時


サムネイル

ねえ!ヒートテック貸して!



と、夢見心地な私に構わず

私の体を揺さ振りながら訴えてくるIさん



頭も回らない中「なんで?」と聞くと


サムネイル

まだ雪降ってるんだよ!
上着も着てこなかったし
ヒートテック着てこなかったから貸して



そもそも、12月という真冬の時期に

上着もヒートテックも着ない状態で



仕事に行くことがおかしいのでは?

と思いながらも昨日初めて会った人に

衣服を貸し出すのは流石に嫌だったので



サムネイル
 

ヒートテックもってないの


と、バレバレな嘘



それに対してIさんは


サムネイル

嫌だ凍えて死んじゃう!
早く貸して会社遅れる!


と、まるでおもちゃをねだる5歳児のように

家の中を駆け回りながら訴えてくるので



早く寝たいという気持ちと

一刻も早く家からIさんを

追い出したいという気持ちが重なり



仕方なくヒートテックを貸し出すことに



サムネイル

早く出してくれたら良かったのに
この時間無駄だったね(笑)


と、ありがとうの一言もなく嫌味を言われ

さらに家から追い出したい気持ちが募る中




サムネイル

じゃあ、準備もできたし駅まで送って




おいおい



こいつまじか



何言ってんの




と、頭の整理が追いつかない中で

「1人で行って」と伝えると



サムネイル

どうして?ママは送ってくれるよ?
仕事に行く道中何かあったら危ないし
駅に行くまでお喋りできるじゃん



成人男性が出勤の道中で

襲われることでもあるのだろうか



ましてや駅に行くまでお喋りする必要がある?



Iさんの発言もそうですが

それを日常にしているIさんのママの行動も

いよいよ理解ができなくなっていました



サムネイル
 

昨日も行ったけど私はママじゃないし
寝起きスッピンで駅まで送れと
言う方がおかしいよ?


私なりに反抗したのですが

「ママもたまにスッピンの時あるから大丈夫」



と、相変わらずママと比べられるので

口論してても決着はつかないと思い



寝たふり



サムネイル

ねえ!駅まで一緒に歩こう!
早く行かないと電車間に合わない!


再度駄々をこねるIさんを今度はフル無視して

布団の中に潜る私



Iさんも負けじと布団をめくってきたり

揺さぶったりするものの



いよいよ本当に

乗りたい電車に間に合わない時間になり



サムネイル

もっと優しくしてくれてもいいのに



と、捨て台詞を吐くように一言告げて

私の家を出て行きました










家を追い出した後


お家を出たIさんは雪の降る中

徒歩で最寄駅まで向かったのだと思いますが



家を出てすぐ、Iさんから着信が



おそらく駅に着くまで電話しようというような

感じだろうなと思ったので電話は無視



するとIさんからメッセージで



サムネイル

泊めてくれてありがとうね
でもなんか冷たかったから悲しかった
ヒートテックまた返しに行くから
その時はもっと僕に優しくしてね



え、、、



わたし冷たかった、、、?



昨夜、Iさんが家に来るのに合わせて

ご飯を作って食べさせてあげたり



Iさんの洋服を洗濯したり



ヒートテックを貸し出したり



初対面の人への対応にしては

優しい方じゃないですかね?と思いながらも



それがIさんにとっては当たり前のことで

お世話をする気持ちで挑まないと

Iさんとはうまく付き合えないなと思いました



Iさんのママは可愛い息子に

なんでも尽くしてあげているのかもしれませんが



お友達になること、恋人になること

ましてや結婚して家族になることは



お互いがお互いを支え合う気持ちが必要で

決して女性が男性の世話をする

ということでは無いと私は思うので



Iさんにとって私は理想の相手ではないだろうし

私にとってもIさんは理想の相手ではない



ということで、この日を境に連絡はブロック

ヒートテックも貸したままの状態で

関係を断ち切ることになりました



私はママにはなれないしなりたいとも思わない

と、思える出来事でした