マザコン男子に振り回された話
【前編】
これはマッチングアプリ【with】で出会った
Iさんとのお話
Iさんのプロフィール
Iさんは大学浪人をしていてようやく卒業
そのまま現在の商社に入社をしたそうで
出会ったときは社会人1年目の
若手営業マンでした
メッセージのやり取り
Iさんからいいねをもらって
それに応える形でメッセージの交換がスタート
商社勤めということもあり
考え方自体はしっかりしていたIさんですが
やはりどこか大学生味が抜けない
雰囲気を感じていました
Iさんは仕事中に携帯を触れないということで
朝の時間と夜の時間のみのやり取りでしたが
レスポンスも早かったため
短期間でお互いを知ることはできたと思います
突然のお泊まりデート
Iさんとやり取りを行っていたある日の夜
突然Iさんから電話がかかってきました
電話に出てみると
実はこの日、稀にみる大雪で会社から帰宅途中
電車が運休となってしまったそうで
自宅まで帰ることができなくなったとのこと
とはいえ、Iさんは実家暮らしのため
自宅には親や兄弟もいるはずで
電話をすれば駅まで
迎えに来てくれるのではないか
と、思っていたのですが
雪道を運転できる家族がいないそうで
家族からもどこかに泊まったら?と
提案されていたそう・・・
今いる駅にビジネスホテルや
ネットカフェがないのかIさんに尋ねると
大雪の中、そんな状況ある?と思いましたが
雪の降る中で助けを求めている人を
置き去りにはできないと
仕方なく私の家へ泊めることに
おねだり
とはいえ、Iさんのいる駅から
私の家までは少し距離があり
歩いても30分はかかるので
どうやって家まで来るのか聞くと
私は車を持っているわけではないので
迎えに行くすべがないことを伝えると
ん?
バスと地下鉄で駅まで行くの?
なぜ私が?
雪の降る極寒の中、駅まで行って
徒歩で自宅まで戻ってくる意味がわからず
状況が全く理解できず
どういうこと?と尋ねると
Iさんはいつも最寄りの駅まで
母親に車で送迎してもらっているそうで
駅から会社も地下通路で直結しているため
ほとんど外に出ることがないらしく
基本は冬でも上着は着用せず
スーツだけで通勤しているのだとか
なので上着を持ってきてほしいとの事
上着論争
ちなみにIさんのいる駅は
ユニクロやGUもある繁華街で
時間的にもまだ開いている店は多いはず
財布を忘れていたとしても
携帯を所持しているのであれば
スマホ決済もできるのでは?
と思い、その旨を伝えると
なるほど・・・
価値観は人それぞれ・・・
正直、Iさんのいる駅まで行くのは
寒いし面倒だしということで断り
その代わり、タクシー代だすから
タクシーに乗ってくれば?と提案
ただ、それは申し訳ないと断られ
結局歩いて私の自宅まで来ることに
吹雪の中、上着も着ずに
30分歩くという決断をするのが
すごいなと思いつつも
Iさんが私の自宅に到着するまでの間
ずっと電話を繋げられた状態で
お話しながらIさんの到着を待つことに
はじめてのお泊まり
Iさんと電話をしながら
お腹が空いたというIさんのために
冷蔵庫の余り物で適当に料理を作り待つことに
無事Iさんが私の自宅まで到着したので
迎え入れるとIさんは全身雪まみれ
スーツもびちょびちょで急いでタオルを渡して
シャワーを浴びてもらうことにしました
その間、濡れたスーツは乾くように
ハンガーにかけて暖房の近くに干し
シャツやズボンもシワにならないように
とりあえずハンガーにかけておきました
Iさんの要望
お風呂から上がったらIさんは
と、まるで子供のように催促してくるので
とりあえず作っておいた料理を提供
私はすでにご飯を食べていたので
ご飯を食べるIさんを横目にテレビを見ていると
と、まるで当たり前かのように指示されたので
冬だし1日ぐらい洗わなくてもよくない?
と言うと
私はあなたのママではないんですし
良い歳してママ呼びはやめた方が良いのでは?
と、色々つっこみたくなりましたが
口論する方が面倒になりそうな予感がして
とりあえずYシャツと靴下のみ洗濯機へ
お洗濯と乾燥を行いハンガーにかけていると
お世話係にでもなったのかなと錯覚するぐらい
ソファーに寝転んだIさんからの指示に
イライラが頂点に達した私は
と、一言放つと
家事できる女の子の定義とはと思いながら
Iさんの発言を無視していると
ご飯も食べてお風呂も入って眠くなったのか
「もう寝るね〜」と勝手にベッドへ寝転ぶIさん
ベッドに寝転ぶのは百歩譲って良いとしても
先ほど食べていたご飯の食器は
テーブルの上に置きっぱなし
というと、
この子はどれだけ母親に甘やかされて
生きてきたんだろうと怖くなるくらい
何もしないIさん
流石に何もしなさすぎるIさんに
怒りたくもなりましたが
できれば争いは避けたいタイプなので
今日だけは我慢しようと思っていると
と、Iさんが見せてきたのは
セサミストリートのYouTube動画
仕事で英語も使うというIさんは
いつも寝る前にセサミストリートの動画で
英語を勉強しているのだそうです
私は特に英語の勉強をしたいわけでもないし
なんなら今すぐに寝たかったため誘いを断ると
と、我慢の限界になり一言放つと
「そんなんだからモテないんだよ〜」と
笑いながら1人で動画を見るIさん
無視して寝よう
そして今後連絡を取るのはやめよう
と心に決めて寝ようとするものの
Iさんの見ている動画の音が大きくて眠れず
結局Iさんが動画を見終わるまで
待つしかありませんでした
そして眠りから覚める翌朝にも
論争が繰り広げられるのです・・・