マザコン男子に振り回された話
【前編】


これはマッチングアプリ【with】で出会った

Iさんとのお話



 

 Iさんのプロフィール


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​ハーフ顔の25歳(当時)

商社勤めで語学堪能

人懐っこい犬系男子


Iさんは大学浪人をしていてようやく卒業

そのまま現在の商社に入社をしたそうで

 

 

出会ったときは社会人1年目の

若手営業マンでした

 

 

  


メッセージのやり取り


Iさんからいいねをもらって

それに応える形でメッセージの交換がスタート

 

 

商社勤めということもあり

考え方自体はしっかりしていたIさんですが

 

 

やはりどこか大学生味が抜けない

雰囲気を感じていました

 

 

Iさんは仕事中に携帯を触れないということで

朝の時間と夜の時間のみのやり取りでしたが

 

 

レスポンスも早かったため

短期間でお互いを知ることはできたと思います

 

 






 

突然のお泊まりデート


Iさんとやり取りを行っていたある日の夜

突然Iさんから電話がかかってきました

 

 

電話に出てみると


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突然で申し訳ないけど
今日、お家泊めてくれない?


実はこの日、稀にみる大雪で会社から帰宅途中

電車が運休となってしまったそうで

自宅まで帰ることができなくなったとのこと

 



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電車が止まると帰れなくなるほどの
田舎にIさんの自宅があることは
メッセージのやり取りの中で
事前に知っていました


 

とはいえ、Iさんは実家暮らしのため

自宅には親や兄弟もいるはずで

 

 

電話をすれば駅まで

迎えに来てくれるのではないか

 

 

と、思っていたのですが

雪道を運転できる家族がいないそうで

 

 

家族からもどこかに泊まったら?と

提案されていたそう・・・

 




今いる駅にビジネスホテルや

ネットカフェがないのかIさんに尋ねると


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​あるのはあるんだけど

実は会社に財布を忘れてしまって

手元には定期券しかない

 

 

大雪の中、そんな状況ある?と思いましたが

雪の降る中で助けを求めている人を

置き去りにはできないと

仕方なく私の家へ泊めることに

 

 


おねだり


とはいえ、Iさんのいる駅から

私の家までは少し距離があり



歩いても30分はかかるので

どうやって家まで来るのか聞くと


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​迎えにきて欲しいな〜


私は車を持っているわけではないので

迎えに行くすべがないことを伝えると

 

 

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​バスと地下鉄は動いてるし

それでこれるんじゃない?


 

ん?

 

バスと地下鉄で駅まで行くの?

 

なぜ私が?


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そこから2人で歩いて家まで帰ろうよ


 

雪の降る極寒の中、駅まで行って

徒歩で自宅まで戻ってくる意味がわからず

 



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それって私が駅まで行く意味ある?



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実は上着持ってきて欲しいんだよね


状況が全く理解できず

どういうこと?と尋ねると

 

 

Iさんはいつも最寄りの駅まで

母親に車で送迎してもらっているそうで

 


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毎日母親が駅まで送迎してくれる
という状況にまずびっくりしましたが
田舎なのでそんなもんなのかな?と
初めは思っていました



 駅から会社も地下通路で直結しているため

ほとんど外に出ることがないらしく

 

 

基本は冬でも上着は着用せず

スーツだけで通勤しているのだとか

 

 

なので上着を持ってきてほしいとの事

 




上着論争



ちなみにIさんのいる駅は

ユニクロやGUもある繁華街で

時間的にもまだ開いている店は多いはず

 

 

財布を忘れていたとしても

携帯を所持しているのであれば

スマホ決済もできるのでは?

 

 

と思い、その旨を伝えると

 

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それは勿体無いじゃん


なるほど・・・

 

価値観は人それぞれ・・・

 

 

正直、Iさんのいる駅まで行くのは

寒いし面倒だしということで断り

 

 

その代わり、タクシー代だすから

タクシーに乗ってくれば?と提案

 

 

ただ、それは申し訳ないと断られ

結局歩いて私の自宅まで来ることに

 

 

吹雪の中、上着も着ずに

30分歩くという決断をするのが

すごいなと思いつつも

 

 

Iさんが私の自宅に到着するまでの間

ずっと電話を繋げられた状態で

お話しながらIさんの到着を待つことに

 

 

 

はじめてのお泊まり


Iさんと電話をしながら

お腹が空いたというIさんのために



冷蔵庫の余り物で適当に料理を作り待つことに



無事Iさんが私の自宅まで到着したので

迎え入れるとIさんは全身雪まみれ



スーツもびちょびちょで急いでタオルを渡して

シャワーを浴びてもらうことにしました



その間、濡れたスーツは乾くように

ハンガーにかけて暖房の近くに干し



シャツやズボンもシワにならないように

とりあえずハンガーにかけておきました



Iさんの要望


 お風呂から上がったらIさんは


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お腹すいた!ご飯まだ?


と、まるで子供のように催促してくるので

とりあえず作っておいた料理を提供




私はすでにご飯を食べていたので

ご飯を食べるIさんを横目にテレビを見ていると



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明日7:00にここ出るから
それに間に合うように
Yシャツ洗濯しといてよ


 と、まるで当たり前かのように指示されたので



冬だし1日ぐらい洗わなくてもよくない?

と言うと




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なんで?ママは毎日洗ってくれるよ
綺麗なシャツじゃないと仕事できない


私はあなたのママではないんですし

良い歳してママ呼びはやめた方が良いのでは?

と、色々つっこみたくなりましたが




口論する方が面倒になりそうな予感がして

とりあえずYシャツと靴下のみ洗濯機へ




お洗濯と乾燥を行いハンガーにかけていると


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Yシャツはアイロンしてね



お世話係にでもなったのかなと錯覚するぐらい

ソファーに寝転んだIさんからの指示に

イライラが頂点に達した私は



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アイロンないからできない



と、一言放つと



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アイロン持ってないのはダメだよ〜
家事できる女の子は持ってるよ!


家事できる女の子の定義とはと思いながら

Iさんの発言を無視していると




ご飯も食べてお風呂も入って眠くなったのか

「もう寝るね〜」と勝手にベッドへ寝転ぶIさん



ベッドに寝転ぶのは百歩譲って良いとしても

先ほど食べていたご飯の食器は

テーブルの上に置きっぱなし




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自分が食べたご飯の食器くらい
シンクに移動させてよ


というと、


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いつもママがしてくれるし
もうベッド入ったからやっといて


この子はどれだけ母親に甘やかされて

生きてきたんだろうと怖くなるくらい

何もしないIさん



流石に何もしなさすぎるIさんに

怒りたくもなりましたが



できれば争いは避けたいタイプなので

今日だけは我慢しようと思っていると



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寝る前にこれ見ない?



と、Iさんが見せてきたのは

セサミストリートのYouTube動画



仕事で英語も使うというIさんは

いつも寝る前にセサミストリートの動画で

英語を勉強しているのだそうです



私は特に英語の勉強をしたいわけでもないし

なんなら今すぐに寝たかったため誘いを断ると



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え、なんで?
ママはいつも一緒に見てくれるよ?


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私あなたのママじゃないよ?
家が恋しいなら今から帰れば?



と、我慢の限界になり一言放つと

「そんなんだからモテないんだよ〜」と

笑いながら1人で動画を見るIさん



無視して寝よう

そして今後連絡を取るのはやめよう



と心に決めて寝ようとするものの

Iさんの見ている動画の音が大きくて眠れず



結局Iさんが動画を見終わるまで

待つしかありませんでした



そして眠りから覚める翌朝にも

論争が繰り広げられるのです・・・