マラソンランナー日記 -59ページ目

マラソンランナー日記

マラソンの話ばかりじゃないよ

きのう、終了ミーティングをするリポーターが遅れた。おかげで退社時間は大幅遅れだ。

イライラ。

でも、3連休だから「まぁ、いいか」と、こらえた。

   ×

いつも会社帰りに通うジムに向かった。

そしたら、入り口でE嬢とばったり。

憧れの美人で、昨年の暮れに会ったきり。

半年振りの再会に「やったー」。(たぶん、向こうは再会と思っていない)。

ジムのある階までエレベーター同伴の栄誉に浴した(ちなみにE嬢はこの企業の秘書で別フロアで働く)。

   ×

ジムに入室。

ちょうどフランス嬢と出会い、会話が弾んだ。

きのう初めて会話を交わしたばかりの仲だが、8月に行くフランス旅行の見所を聞いた。

さらに、帰りの電車。

乗れないと思ったのが間に合い、座席に座れるという幸運。

そのほかにも。

いいことがいろいろ。

   ×

リポーターの遅れが無かったら、時間が少しずつずれこれらの幸運は無かった。

神に感謝するしかない一日だ。


サロマ湖マラソン、いろいろユニークなランナーに出会った。



◎水戸黄門さん

30キロ地点から40キロにかけて、抜きつ抜かれつしたランナー。紫色のずきんのようなものをかぶり、走ってた。係の人から「黄門様ガンバって」って声を掛けられていたから、このマラソンの有名人かもしれない。


◎サラリーマン

かばんに背広姿で走っていた。しかも革靴をはいて。ワッカ原生花園の折り返しで見かけたが、俺より先行していた。速かった。よくあのカッコウで走れるものだ。ランパン、ランシャツならもっと早く走れるのに。動機は「笑いをとる」ことだけかな? それにしても相当な実力者だ。 記憶通りなら100キロの部を走っていたはず。









◎トランペット

ゴール地点で出迎えてくれた。哀愁の響きに心がいやされた。少し前を走っていた女性が突然、近寄って何か「お礼」を言っていた。すると、その人のために奏でたのか、曲目が「ロッキー」に変わった。 また、それを聞いて気分良く走ったボク。


◎おしるこ

22キロ地点のホテル鶴賀リゾート前では名物のおしるこサービス。一口そうめんもあり、まるで「砂漠のオアシス」。実はこのホテルに宿泊しており、前日にホテルマンにそのことを聞き、楽しみにしていたサービスだ。ただ、余力を持ってここに着くはずが、もうへたっていたのは計算外だった。


◎カーリング娘

カーリングの五輪選手、マリリン(本橋麻里さん)が普通にエイド嬢をつとめておりびっくり。コップを返却して「お礼」をいうまで、気づかなかった。全く普通の娘さんだ。近くに近江谷杏菜さんも見つけた。ともに握手をしてもらい、元気をもらった。ソチ冬季五輪も頑張ってほしい。今度はこちらが応援するぞ。

◎海老ぞり夫人

海老のように右に体を曲げて走る夫人を見た。疲れで崩れているのか、常にそうなのか、不思議なフォーム。その夫人の走りについて行けない、情けない自分がいた。

30キロ地点のスペシャルドリンクを楽しみに走った。
「缶コーヒー」と「アミノゼリー」をスタート前に預けておいた。
そろそろ水やスポーツドリンクに飽きて、のどが違った味じゃないと受けつけなくなっていた。

国道を直角に曲がったところがスペシャルドリンクコーナーだった。
係員が親切に手渡しでくれた。
「ありがたい」と思った瞬間。
すぐ隣が、豪華なエイドステーションであることに気づいた。
りんごジュース、オレンジジュース、一口おにぎりなど充実した品ぞろえだ。
「なんてこった」
どっちか一つでいいよ、もったいない。
だれもがそう思うはずだ。
おにぎり、オレンジジュースをもらい、自分のドリンクは温存した。

再び走り出したが、両手のマイドリンクが邪魔。
すでにワッカ原生花園に入っていた。

国定公園に捨てるわけにもいかない。
なんとか次のエイドまで持ち運び、氷で冷やしてぐいぐい飲み干した(ゼリーは捨てた)。

初めて来た原生花園。
原色の花々が異様に美しかった。
それとは裏腹に疲労はピークに達していた。
スタート前に聞いたように、一番きつい。
「地獄とは、このような美しいところではないか」などと妄想した。

歩いたり、走ったり、咳き込んだり。
前へ、前へ。
で、何とか「ワッカ折り返し」を走りきり、ゴールが見える「花道」にたどり着いた。

トランペットの響きが聞こえた。
「お疲れさま」の声援が聞こえた。
思わず、顔がぐしゃぐしゃになった。
泣きたいけど、水分がないのか、涙は出てこなかった。

ゴール。
6時間16分。

意地だけで走り抜いた50キロ。
からだも胃腸も限界だ。
メダルをかけてもらった直後、そこにへたり込んだ。



(完)