あそこの新選組 | またしちのブログ

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幕末史などつれづれに…

・・・別に変な意味ではございません。

 

 

前回の御陵衛士の記事で紹介しました、七条通の道幅のお話をうかがった老舗の奥さんとの会話の中で、こんなやり取りがありました。

 

 

「そこの七条油小路の辻で新選組が斬り合いをやったんですが、ご存知ですか?」

 

「ああ、それは知りませんけど・・・、新選組言うたら、あそこのお寺さんの?」

 

 

と言って、奥さんは手で南の方を指したのでした。

 

 

 

 

 

えっ?

 

 

 

 

 

僕も機転が効けば良かったのですが、お寺と聞いて反射的に「西本願寺のことですか?」と聞いてしまいました。すると奥さん、自分が何か間違ったことを言ってしまったのかというような、バツの悪そうな感じで

 

「私もあんまり詳しいことは知らんのんですけどな」

 

 

と言葉を濁されてしまいました。お仕事中だし、これ以上話を長引かせても失礼だと思ったので、残念でしたが、そこで話を打ち切って店を出ました。

 

 

たしかに「新選組」「お寺」とくれば真っ先に思い浮かぶのは西本願寺ですが、七条油小路付近から西本願寺は西北の方角になります。距離的にもすぐ近くなので、地元の人が方角を間違えるはずがありません。そして、奥さんが手で指された南の方にある寺となれば、東寺しかありません。ひょっとしたら、東寺の近くに屯所があったと仰りたかったのかも知れません。

 

 

近年の研究で有力視されている、現在タキイ種苗がある場所は、七条油小路付近から見ると、たしかに東寺の方向で場所も近くですが、果たしてどうでしょう。ちなみに、ご主人は地元で生まれ育った方なので、もっと詳しいことを知っているかも知れない、と仰られていたので、近いうちに再訪したいと思っています。

 

 

・・・が、何分にも老舗のお店です。ただお話だけ伺って「はいサイナラ」というわけには行きません。まあ、財布と相談ということになりますが、僕の財布はなかなか相談に乗ってくれないのが悩みのタネでございます。