『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』 | 日々是(ひびこれ)デス・ロード

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〜シスの野望を打ち挫け!そして、オビ=ワンの心労を察しろ!!〜



遠い昔、遥かかなたの銀河系で…。

銀河共和国はもはや腐敗しきっていた。

その中にあって、平和な惑星・ナブーが通商連合によって封鎖され、この事態を打破するべく銀河共和国元老院最高議長は平和の使者であるジェダイに助けを求めた。

ジェダイは、クワイ=ガン・ジンとその弟子・オビ=ワン・ケノービの二人を交渉の為に特使として派遣。

しかし、その裏ではシスの暗黒卿の暗躍があったーー!!




という訳で、今回は『スター・ウォーズ エピソード1』です。


してこの映画、『スター・ウォーズ』シリーズ(以下、SWシリーズ)の中では個人的に指折りに好きな作品です。

そして、初めて劇場で観た『スター・ウォーズ』でもあります。


俺のようなアラサー世代はこの『エピソード1』がSWシリーズ初見という人が多いのではないでしょうか?


しかしながら、俺の場合はSWシリーズは本作で入った訳ではなく、既に家にはうちの親父が所有する、今日で言うところの『オリジナル・トリロジー』は全て揃っていて、そんでもって全部既に鑑賞済みだったというね。


なので何の問題もなく、劇場でどっぷりとSW風呂に浸かれたわけですね。



さて、この映画。リーアム・ニーソンの渋さに痺れ、ナタリー・ポートマンの美貌に惚れ、そしてダース・モールに拍手喝采を送る映画であることは間違いない。


しかしである。この映画で決して忘れてはならないのが、何を隠そう、特に『プリクエル・トリロジー』他で何かと苦労人なオビ=ワンの存在である。

そう、この映画はオビ=ワンの心労を察する映画でもあるのだ!


『オリジナル・トリロジー』のアレック・ギネスが嘘のように、まだ若かれし頃、当時まだ確か20代でしかもパダワンなオビ=ワン。超真面目であり、また非常に血気盛んであった。


だが、それに輪をかけて元気ハツラツなのが師匠のクワイ=ガン(当時、60代)であった。

いい歳こいて一匹狼を貫く彼は、組織の命令なんてどこ吹く風、自由気ままがモットーの金言製造激渋オヤジであった。


そんなアウトローな師匠を持つオビ=ワン。若さも手伝って初っぱなから師匠の説教を受ける。


「嫌な予感がする」というシリーズお約束の台詞をハン・ソロの代わりに吐いたオビ=ワン。何か得体の知れない不安を感じたのだ。

「別に何も感じないが」とふつーにスルーする師匠。

因みに、この当時のジェダイは予知能力のみを評価し、今…つまり現在を見ることを完全に疎かにしていた。

しかし、クワイ=ガンは違った。

「今、この瞬間が大事!」がモットーのクワイ=ガンは、結果ジェダイ評議会から総スカンを食らっていたのだった。

「マスター・ヨーダも『未来を見ろ』と言ってるし…」と言うオビ=ワンに対してクワイ=ガンは、「未来も大切だが、今この一瞬に集中しろ」という金言と共にやんわりと説教。


そして、交渉はなされぬままナブーに密航したクワイ=ガンとオビ=ワン。

オビ=ワンはライトセーバーをショートさせてしまいクワイ=ガンに「何度目だ、ええ加減にせい!」とやんわりとまた説教されてしまうのだった。(小説版より)


で、クワイ=ガンである。

途中で命を救った超絶ウザいグンガン人のジャージャー・ビンクスの実家に凸した際、脱出用の船が欲しいのでそこのリーダーであるボス・ナスにフォースのマインドトリックを使う、道中ギャーギャー騒ぐジャージャーにはバルカンアタックみたいなのを使って強制的に気絶させる等、初っぱなから見事なまでのアウトローぶりを発揮。


無事、ナブーの女王・アミダラ以下主要メンバーを奪還したクワイ=ガンらは宮廷御用達の宇宙船でナブーを脱出。

しかし、ハイパードライブが敵の攻撃によって損傷。R2-D2の懸命な頑張りの甲斐あって辺境の惑星・タトゥイーンにて立ち往生することに。


ここで登場するのが、後のダース・ベイダーことスクラップ屋で働く奴隷のアナキン・スカイウォーカー少年であった。

個人的にSWシリーズは総じて各キャラクター達の口説き文句が下手でダサすぎると思うのだが、このアナキン少年も例外ではなかった。


店に来たアミダラ女王の侍女のパドメに速攻で一目惚れしたアナキン少年。

「君って天使なの?」と、いきなり見事な変化球でパドメに猛アタック!

「は?何言ってんの?」と至極全うなリアクションを返すパドメ。

その“天使”についてうんちくをひたすら垂れ流し、仕舞いには自分の夢を勝手に語りだすアナキン少年。

大体、人との会話で訊かれてもいないのに自分の夢を語りだす奴にロクな奴は居ないもんだが、アナキンはそれに加えて“奴隷”というワードに超絶敏感であった。

パドメが「奴隷なの?」と訊くと、「僕はアナキン!(怒)」といきなりキレるちょっと危なげな少年であった。


しかし、彼には機械工学以外にも才能があった。常人よりも遥かに早い瞬発力や反射神経を駆使したパイロットとしての才能だ。

それは、早い話がフォースを媒介するミディ=クロリアンという、生物の細胞に住む共生生命体の数がアナキンにはものすんげー有ったのである。

つまり、アナキンはものすんげー強い値のフォース感知者(フォース=センシティブ)だったのだ!

クワイ=ガンはアナキンこそが伝説の“フォースにバランスをもたらす者”であると確信。年齢は行きすぎているがアナキンをジェダイ候補生に電撃リクルートすることを決意をするのだった。


自分達の船を担保にし、銀河一危険なレースとして名高い(ついでに映画の尺が無駄に長いことでも名高い)ポッドレースにアナキンの自由と船の部品を掛けてアナキンを電撃参戦させるクワイ=ガン。

因みに、アナキンのボスであるトイダリアン(因みにトイダリアンにはフォースが効かない)のワトーにイカサマを仕掛けたり、アナキンのポッドレーサーの部品をワトーの店からちゃっかり万引きしたりするアウトローさを見せるクワイ=ガンである。


帰り道にシスの暗黒卿であるダース・モールに襲われたり等なんやかんやあったが無事に共和国の首都・惑星コルサントに着いた一行。

ジェダイ評議会のメンバーの前でテストされるも、歳が行きすぎているという理由でジェダイの修行を即却下されるアナキン。

そこでクワイ=ガンは「私の弟子にします!」と発言。オビ=ワンは非常に面食らってしまう。

ジェダイマスターに弟子は一人、それがルールなのだ。

「私は一人前です!」と評議会に向かって、もうどーにでもなーれ☆みたいに言うオビ=ワン。

この時のオビ=ワンの心情は小説版に詳しくかかれているのだが、簡単に言うとオビ=ワンは内心師匠に非常にぶちギレていたのであった。


役立たずな元老院に愛想をつかし、ナブーに戻って通商連合をぶっ潰す決意をしたアミダラ女王。

そこに着いていき、シスを探る命を受けたクワイ=ガンとオビ=ワン。

師匠と険悪なムードのままであったが、オビ=ワンが「何も悪くないのにとりあえず自分から謝る」という日本人的対応をし、クワイ=ガンと無事和解したのであった。


それでまぁまたなんやかんやあってクワイ=ガンはスタミナ切れの一瞬をつかれてダース・モールに殺され、オビ=ワンの起死回生の一撃によりダース・モールは真っ二つにされ奈落へと落ちていったわけである(知らない方の為に一応言っておくと、ダース・モールはふつーに生存して、この後機械の下半身を得、裏社会でブイブイ言わせることになります)。


クワイ=ガンの遺言から、ヨーダにゴリ押ししてアナキンの指導権を貰ったオビ=ワン。

そして、その後、この破天荒な弟子相手に彼の心労が加速するのは言うまでもない。


因みに、この後すぐの時系列のコミック『オビ=ワン&アナキン』でもオビ=ワンの心労を伺い知れることができる。

機会があったら紹介したいが、「ボク、ジェダイを辞めるかも…(´・ω・`)」なアナキンに対して、オビ=ワンは「弟子の不出来は自分の不出来。アナキンが去れば私も去らねばならない!」というところまで追い詰められてしまうのであった。



ということで、今回は『エピソード1』でした。

『プリクエル・トリロジー』はオビ=ワンの心労を察するシリーズ。大人になってみると、オビ=ワンがよりまともに見えてきます。苦労人オビ=ワンに涙( ;∀;)



では、最後に本作で俺の大好きな台詞を二つ。


「出逢いは偶然ではない。全てが運命(さだめ)なのです」by.クワイ=ガン・ジン


「運命は変えられないの。夕陽が沈むことを止められないようにーー」by.シミ・スカイウォーカー