文化財レスキュー台帳について
こんばんは。
ますだ裕二です。
今日は、本会議議案質疑が開催され
私からも
史跡断夫山古墳の保存活用計画ならびに、文化財レスキュー台帳について質問させていただきました。
詳細は、以下に記載致します。
令和3年2月議会
議案質疑(ますだ裕二議員)の答弁
○史跡断夫山古墳保存活用計画調査費について
(県民文化局長答弁要旨)
史跡断夫山古墳についてのお尋ねのうち、まず、名古屋市との共同発掘調査の今年度の成果と来年度の予定についてであります。
今年度は、まず、古墳の正確な範囲を確認するため、古墳の東側で調査を行ったところ、現在の史跡指定地よりも更に外側に、古墳周囲の濠である「周濠」が広がっていたことを確認しました。あわせて、円い筒状の「円筒埴輪」の破片を発見しました。
来年度も引き続き、古墳の北側と西側で、範囲確認を行い、地中に埋もれている周濠の範囲や、その外側に「周堤」とよばれる堤があるかを調査してまいります。
また、地中レーダー探査などで、これまで正確にはわかっていなかった古墳の規模や構造を調査してまいりたいと考えております。
続いて、愛知県と名古屋市との県市連携による効果についてであります。
本県は、断夫山古墳を、都市公園の敷地の一部として、所有・管理しており、大変重要な史跡として、今後、より適切に、保存・管理を行うとともに、公開を図ってまいりたいと考えております。
一方、名古屋市は、市内の古墳の調査研究に継続的に取り組んでおられる一環として、断夫山古墳から貴重な学術的情報を得たいと望んでおられました。
こうしたことから、県と名古屋市が協力して調査を計画、実施することといたしました。相互の学芸員が協力して、より精度の高い調査を行うことにより、古墳としての特長を明らかにし、考古学的にも、歴史学的にも重要な情報を得ることができるものと考えております。
次に、調査の成果を今後どのように活用していくのかについてであります。
まず、調査の結果を踏まえ、古墳の正確な範囲を確認し、文化庁の史跡範囲の追加指定などにより、古墳の保存管理の充実を図ってまいります。
また、発掘調査による新たな知見も踏まえて、貴重な文化財である断夫山古墳の保存及び整備・活用の基本的な方針を定めるため、保存活用計画の策定に取り組んでまいります。
そして、共同発掘の成果を、県と市が連携して発信し、将来、保存・活用を担う若い世代を始め、多くの方々に、広く、断夫山古墳の貴重な価値を伝えてまいります。
○文化財普及活用費について
(県民文化局長答弁要旨)
最後に、「愛知県文化財保存活用大綱」に基づき作成する「文化財レスキュー台帳」についてであります。
本県では、今年度策定した「愛知県文化財保存活用大綱」に基づき、災害時の文化財保護について、必要な対策を推進することといたしました。
その一環として、これまで県が作成し、市町村にも提供している「文化財防災台帳」について、来年度から、災害時における文化財の搬出方法や、安全な一時保管場所などの情報を追加し、「文化財レスキュー台帳」として整備いたします。
また、新たに「愛知県デジタル文化財台帳作成事業」により、愛知県文化財台帳と文化財レスキュー台帳をデータベース化して、統合いたします。
これにより、地元市町村や文化財所有者等と情報共有を図り、日常の防災対策に役立てていくとともに、文化財の保管場所の変更や防災施設の更新など、保存状況の変化にも速やかに対応し、常に最新の情報に更新してまいります。
こうした取組により、市町村及び文化財所有者等としっかり連携して、災害時の文化財対策を着実に進めてまいります。