「仁王くん!音楽の追試とは、本当ですか!?」
「騒々しいのう…本当じゃき」
今、目の前にいる仁王雅治は私の片想い中の相手。彼は、基本的に何でも出来るけど、音楽という教科は苦手のようだ。
「今、丸井に教わっとるけん安心しんしゃい」
「全く…君は、明日は練習試合なんですよ?こんなことでは部活に出られないではないですか…いいんですか!?」
「うるさいのう…元気なのは結構じゃが、騒がしいのは好きじゃないぜよ」
「おいおい、それじゃ柳生に失礼だろぃ?」
「別に、大丈夫じゃき」
「君が決めることではありません!」
「何をイラついとるんじゃ?」
確かに、私はイラついている。何故なら、あなたが音楽を丸井くんに教えてもらっているからです。でも、こんなこと言える筈がない。私をただ頼ってほしいだけ…私だけを見ていてほしい。
「おい仁王。柳生泣きそうだろぃ?大丈夫かよぃ?」
クラスが一緒だから…わかってる。丸井くんは何て優しいのでしょう。あなたに嫉妬している、こんな私に…
「おい、柳生?さっきのは冗談じゃき!だから、泣くのはやめんしゃい!」
「だから、さっき言っただろぃ?」
「まさか、泣くほどとは思わんかったきに…」
何故、二人とも優しくしてくれるのでしょう…ただ嫉妬しているだけなのに…私は二人の必死な顔を見て少しだけ面白くなった。
「ぷっ…ごめんなさい。あまりにもお二人が必死だったので、つい…笑ってしまいました!」
「なんじゃと?こっちが真剣だったちゅうのに…」
「全くだろぃ」
「ははは、紳士はこんなことでは泣きませんよ?」
「確かにな!」
「心配して損したぜよ」
ああ、思い出しました。私は、どんなことも必死なあなたが
「好きなんです」
読んで頂きありがとうございました!
ははは(棒読み)
妄想乙