ameblo.jp
やばい医者の話をてんこ盛り
最近放送された総合診療医のテレビ番組↓。
↑
この番組、見ませんでしたが、中身は↓こんな感じだったみたい。
↑
自由診療で5万円もらって５時間かけて診断をつけてるみたいです。
僕はお上品な総合診療医ではなく下品な破戒僧医者ですので、一人の患者にかける時間は５時間ではなく5分くらいです。高速ですが、僕の診療の矜持は大手町病院ER専属医時代から「高速診断、高速初療、次の日には体調改善している状態で病棟主治医に引き継ぐ」でやってますので、患者満足度は結構高いと思います。
最近、僕の外来にやたらといろんな主訴の新規患者ばっかり来てそれを高速でこなして行って外来が毎日ごった返しまくるので、看護師さんたちがやや疲れ気味になってます。「あのクリニックに行けばなんとかなる」という噂でも広まってるのかな？
それに関連して、↓fecebookでつながっている、フランス在住の友人のタイムラインより。
↑
これ、３０年くらい前に中学時代の先生から聞いたフランス救急外来の体験談とほぼ同じ状況。その先生もフランスで骨折して救急外来に行ったが、「スタッフがみんなお茶飲んだりダベったりしてて長時間全然患者を診ようとしなかった」と言ってました。
医者なら知ってますが、医療の質は日本が飛び抜けて優れてます。米国医師を大リーガー医とかもてはやす人多いですが、アメリカを含めて日本以外の国の医者のレベルはかなり劣ります。
僕が医学生だった頃は東大病院は肝臓の手術がとても先駆的な立場にあって、世界各国からその手術を学ぼうとして優秀な外科医が派遣されて来るんだけどね、その外人の医者の皆さん、だいたい２日くらい手術見たら、その後失踪します。なぜなら、あまりに医療の質が高すぎてとても自国では再現できないと痛感するから。
なので、日本は嫌な国だと言って海外に移住する人は、必ず日本より数段レベルの劣る医療しか受けられないことを覚悟してから行ってください。
ただし、日本国内ならどんな医者でも安心安全では全然ありませんが。
↑
「総合診療医にかかっていると死亡率を６３％減少でき、総合診療医にかかってなくても近所に総合診療医がいるだけで病気の重症化率が２１％減らせる」という、あなたもすでにご存知のエビデンス。
J Am Acad Orthop Surg Glob Res Rev . 2021 Mar 10;5(3):e20.00231.
↑
「整形外科的手術の際に総合診療医的な医学管理ができる医者がそばにいるようにすると、より並存疾患が多い患者が受け入れられるようになったにも関わらず、周術期に発生する医学上の問題が３２％減少した。」という論文。
↑これらのエビデンスに似たエビデンスはたくさん出てます。あなたがかかるべき医者は体の一部に特化した診療科の専門医ではなく、何でも屋の総合診療医であることは明白な事実です。
↑
この過去ブログにも書いた通り、最近近所の内科医院が潰れてそこの患者が数十人きて、その医院の健康管理がむちゃくちゃだったためにわずか半年で数人脳梗塞発症しました。
一般内科を標榜している医者のすべてが総合診療医的な診療をしてくれる訳ではなく、医師個々人の技量の差はあまりに明確ですので、皆さんご注意ください。
↑この内科医院もやばかったのですが、今日またやばい紹介患者きました。
昨日まで徳島市の病院に通っていた透析患者が明日からうちのクリニックで透析受ける予定で、むちゃくちゃ忙しいごった返しまくりの僕の外来にきました。
本人はいたって元気そうで、さらっと流そうかなと思っていたら、紹介状よく読んだら「（昨日の血液検査で）白血球１２０００、CRP ７ありますが、肺炎の兆候もなく、おそらく関節リウマチの悪化のせいだから、放置してます」と書いてます。
確かに本人は見た目元気で肺炎っぽくないし、お腹とか尿路の感染っぽくもない。褥瘡からの感染でもないことを確認して、「でも関節痛くもないのに、リウマチの悪化とかないやろ。もしや？」と思い透析用カテーテル挿入部を確認したら↓こんな感じになってました（↓この画像は本人の画像ではなく、ネットから拾ってきた画像です）。
おいおい、カテーテル挿入部の感染やないか！
ということで、治療開始する前に血液検査再検したら白血球２２０００にぶっ飛んでて血小板も12万とか微妙に下がってる。
すぐに抗生剤で治療開始しましたが、↑これこのまま放置してたらあっという間に感染性心内膜炎になって死ぬぞ。
いやー、他の医療機関は結構やばいことやってんだなーと思いました。
ということで、読者の皆さんは↓この過去ブログの情報などを参考にして、良い総合診療医を元気なうちに見つけておいてください。
