プロレスの風が吹く場所で | 団塊Jrのプロレスファン列伝

プロレスの風が吹く場所で

どうも!!流星仮面二世です!!
 
遅くなりましたが、みなさん新年明けましておめでとうございます!!
 
昨年はいろいろあってブログの方があまりできませんでしたが、本年は少しずつ調子を戻して、またやっていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
 
さあ、そんな新年1発目、久々のブログ投稿は観戦記。新日本プロレスの

「アントニオ猪木追悼大会 WRESTLE KINGDOM 17 in 東京ドーム ~闘魂よ、永遠に」

行ってきましたのでその模様をお送りしてまいります。
 
というわけで東京ドームでのプロレス観戦です。なんと2020年のWRESTLE KINGDOM 14。あのライガー引退試合以来、3年ぶりになります(新時代へのパスポート)
 
久々の現場、ということで眺めてみると、この人です!!

多いですね~!!
 
早くから入場へ並ぶ人、買い物に並ぶ人。家族連れ、カップル、おっさん同士。そこで醸し出されるプロレスの話、記念撮影。来た・・・帰ってきた。水道橋にプロレスの風が吹いている。おれは東京ドームに帰ってきた~!!そんな気持ちになりました。
 
そんな今回は息子の三世と観戦です。思い出します。3年前、あの当時三世は中3で受験生。試験勉強の合間を縫って、これだけは見させてくれと観戦しに来たんです。それが現在は高3で卒業間近。車の免許も取得し春から社会人という現在です。振り返ればあっという間。しかしこの3年、自分にも息子にも、それぞれに実にいろいろなことがありました。今日はそんな苦難な3年間の、言ってみれば邪気祓い。楽しく観戦、そして久々に鋭く斬らせていただこうと思います。
 
では試合です。
 
第0-1試合
エキシビションマッチ 3分1本勝負
大岩陵平vsボルチン・オレッグ

さてオープニングマッチです。こちらはボルチン・オレッグ選手が出場するエキシビションとして行われました。
 
ボルチン・オレッグ。ボクはまったく知らなかったので調べてみたところ1993年2月10日、カザフスタン出身で、あのモントリオールオリンピック金メダリストの高田裕司先生が監督を勤める山梨学院大学を卒業後にブシロードクラブ、現在のTEAM NEW JAPANに入団しレスリング選手として活躍したと、いうことなんですね。成績は2018年にアジア大会8位、モンゴル・オープン3位、2018年、2019年の全カザフスタン選手権では2年連続優勝。そして2022年レスリング世界選手権で5位と輝かしく、このレスリングでの実績を引っさげ今回プロレスへ転向ということでのエキシビションマッチとなったようです。
 
対戦相手の大岩もレスリング出身らしく試合は両者レスリングスタイルでの攻防となりましたが、その攻防は序盤6割くらい。後半はプロレス技も飛び出しましたが試合時間が3分ということで本当に顔見せ的な試合だったと思いました。

オレッグ、基礎は申し分ありません。あとはどういうレスラーになるか?なっていくか?していくか?ですね。間を持たせるのにエルボーの打ち合いしたり試合の合間合間で「ウォー!!」と叫ぶような、つまらないレスラーにはなってほしくないです。あの風貌、肉体・・・ダイナマイト・キッドみたいなレスラーになってほしいなぁ~。ぜひとも大成してほしいです。
 
第0-2試合
KOPW 2023進出権争奪ニュージャパンランボー

これはですね、ファンからすれば本戦前のこの段階で、これだけの新日本の主力レスラーが次々と華やかに入場してくるのを見れるという点ではよかったとは思うのですが、そっちにばかり意識が行ってしまい、肝心な試合内容があんまり意識に入ってこなかったのではなかったのでしょうか?KOPWのタイトル絡みなら入場は昔のバトルロイヤルみたいに一斉にして、内容をじっくり見れる。戦いにウェイトを置く、そんなやり方でもおもしろかったんじゃないかなと、ちょっと思いました。だって、これだけ豪華メンバーが出場してるのに出オチじゃもったいないですもんね。でも、そういう感じでも今のファンは満足なのかな?どうなんですかね?
 
アントニオ猪木メモリアル6人タッグマッチ 30分1本勝負
永田裕志、小島聡、真壁刀義vsタイガーマスク、鈴木みのる、藤波辰爾

いやぁ~、藤波ですね~。藤波の姿も前回のライガーの引退試合以来なんで3年ぶりに拝見しましたが、驚くべきことに69歳なんですよ。年齢的なものやケガの後遺症なんかもあったと思うんですが、現在でもこれだけコンディション保ってリングに上がってくるというのには驚かされます。今だ藤波のプロレスが見れることに感激、感謝です。ドラゴン・スクリューも見せてくれました。もはや国宝ですね。素晴らしい!!最後に1、2、3、ダーッ!!をやってくれて、炎のファイターが会場に鳴り響いたときは感極まりました。大きな東京ドームにあの曲がかかった瞬間、24年前の猪木の引退試合の光景がこう甦って、グッと来ましたねぇ・・・
 
しかしです。アントニオ猪木メモリアルと銘打ってるわりにはちょっとさみしい感じがしました。この日は猪木グッズ身に付けている人がすごく多かったんですね。で、実のところファンの年齢層も結構高めだったんですよ。そんな中、今回記念に売り出された闘魂タオルやTシャツを身に付けている人はもちろん、あの飯塚さんが掲げていた「世界一強い アントニオ猪木 頑張れ!!」の、のぼり旗のミニバージョンを手作りで作成、上げていたファンもいれば引退試合のときのガウン、おそらく個人で特注で作ったんでしょうね。それを着て来た方もいらっしゃいました。なのでメモリアルにしてアントニオ猪木ゆかりの人やレスラーの姿がまったくなかったという、その点においては残念だったなぁと思いました。
 
第1試合 
IWGPジュニアタッグ選手権試合 60分1本勝負
フランシスコ・アキラ、TJPvsリオ・ラッシュ、YOH

この試合は観戦せず・・・そう、この日はこのタイミングで、以前からレガさんからお話を伺っていました和製ニック・ボックウィンクル、環七の白い狼といわれるたかさん(たかさんのブログ:自遊人 )とお会いすることになっていました。
 
たかさんとはレガさんのご紹介で同年代のプロレスグループの「グレーテスト1972」でお付き合いするようになり、昨年の夏の8月8日にはリモートで初対面。以降もLINEやリモートで交流、親交させていただいておりました。たかさんは初観戦はなんとあの幻の田コロ決戦。大ベテランのファンにして、その感性はときに鋭利、ときに壮大。昭和からのファンでありながら、昭和ファンにありがちな固定概念によるプロレスの見方をしない、プロレス愛に溢れた素晴らしい方です。
 
「ぜひ、お会いしてほしいんです」
 
と以前から話していたレガさんは、かつてボクとたかさんを"ニックとレイスのタッグのような顔合わせ"と称してくれたことがありました。いやぁ~恐縮なんてもんじゃないんですが、あのレガさんがそこまで言ってくれるのでは自分もミスタープロレスと化して期待に応えなければなりません。
 
ということで、こうしてドーム内の売店付近で対面することになりました。初めてお会いするたかさん。その第一印象は、凛として高潔。田舎者のボクからしたら、まさに「垢抜けている」の象徴的シーンで、とにかくキマッています。同年代にはちょっとない男の渋さ、かっこよさがあり、リアルにニック・ボックウィンクルの佇まいな方でした。しかし印象がニックなだけではありません。話しても、相手がジルバを踊ればジルバを踊るがごとく。お話が上手で、こちらの歩幅に合わせて話してくれる紳士な方でした。今回は時間もなくご挨拶中心な感じでしたが、自分なんかが知らないようないろいろなプロレスのお話をたくさん持ってそうなので、いつかじっくり。腰を据えてお話を聞かせてもらいたいなと思いました。おみやげもたくさんいただき、本当にありがとうございました。またお会いしましょう!!
 
余談ですが、このお会いしているとき偶然カッキーが我々の横を通っていったんですよ。これは・・・近日、カッキーもグレーテスト1972に参戦か!?(いや、それはないですな)
 
第2試合 
IWGP女子選手権試合 60分1本勝負
KAIRIvs中野たむ
さて、戻りまして女子の試合です。ボクも昨年はスターダムを観戦し、そこでご意見をブログに書かせてもらったのですが(星空の片隅で 2 ~スターダム、見参!!~)今回も思うところは「もったいない」という点でしたねぇ・・・
 
試合が終わって、まもなく外国人女子レスラーが派手な演出の元、出てきたんですよ。聞けばかなりの大物で、それが次回タイトル挑戦ということ(なんだと思います)で、このような感じになったんでしょうけど・・・でもボクも息子も、あとボクの回りの席の観客も実のところ狐につままれたような有様。「誰?」という反応だったんですね。
 
このスターダムという団体がやるべきことは、世間にもっと知ってもらうことだと思うんですよ。今回の会場にはこのスターダムという団体のこと、所属選手のこと、知らない人たくさんいたんですよ。そういう人が見て、こういうプロレスなのか!!というですね、まだスターダムを知らない人に純粋に試合を見てもらい、知ってもらうことが重要だったのではないかなと、まずそこじゃないかなと思うんですね。

ところが、これだけ多くの人に知ってもらえるという機会に、試合時間より大物外国人の登場から入場、リング上でのアピールの時間の方を長くしたんですよ。結果、大物外国人参戦という次回への振りが、せっかくの試合の内容を消し飛ばしてしまうことになってしまったんですね。

ボクは中野選手のことはほとんど知りません。でも、あのジャーマン・スープレックス・ホールド見ましたか?あれを見ても大物外国人が必要だと思えるんでしょうか?もったいないと思えて仕方ないんですけどねぇ・・・
 
第3試合 
IWGPタッグ選手権試合 60分1本勝負
キャッシュ・ウィーラー、ダックス・ハーウッドvsYOSHI-HASHI、後藤洋央紀

「このタッグを100試合以上見ているが、現在世界最高のタッグチーム」と、たかさんが太鼓判を押すFTR。ベテランファンがここまで言うとは、一体どんなチームなんだろう・・・と見ていたところ、いやぁ~これはお話どおり。これまで新日本に登場した中でも指折りにいいタッグチームですね!!

このチームは「攻めの連携」の他に「相手のいいとこ引き出すための連携」を持ってますね。これが抜群にうまいです。相手のよいところ引き出すための連携を出し、引き出して受け、そして自分らが連携で攻めるという流れで試合を終始支配、観客を魅了していました。技としては通常のドリル・ア・ホール・パイルドライバーと合体パイルドライバー、これが印象に残りました。合体パイルドライバー、この連携技は本当に久しぶりに見ましたがすごい上手でした。初めて見た三世も「技がすごいし、なにより試合がおもしろい」と珍しく入り込んでいました。ボクも技だけでなく、その試合ぶりにアドニス、ブラボーやアドニス、オートンのかつての姿が甦ってきまして、あ~今プロレス見てるんだな~と、そんな気持ちになりました。また来てほしいですね~。
 
第4試合 
NJPW WORLD認定TV王座決定トーナメント決勝戦 15分1本勝負
成田蓮vsザック・セイバーJr.

これはですね、成田ですね~。凱旋してからかなり期待していたのですが、申し訳ないですが今のところ残念としか言えない感じに思えます。まず、やることなすことがすべて中途半端。姿形はあれなんですが、打撃も関節も、これだ!!これは!!と思わせるものがないんですよ。だから何が成田のスタイルで真なのか?まったく伝わってこないんですね。
 
今回の試合では蹴られたら蹴り返し、関節技されたら関節技という感じで、相手が先に仕掛けたことを同じようにやり返しているシーンが目立ちました。一見すると張り合っているようにも見えますが、この時点で相手に支配されてますよね。然り、今回はザックが試合を作って終始リードしていました。が、それじゃダメなんですよ。それを成田がしないといけないんですよ。今の新日本にあんなきれいなブリッジのスープレックスできる選手はいません。体もあるし、面構えもいい。あとはプロレスです。言葉だけじゃない、本当のストロングスタイルを知り覚醒してほしいです。そしてトップを揺るがすような存在になってほしい。新日本、変えてください。もう、成田しかいないんですよ。期待してます。
 
第5試合 
NEVER無差別級選手権試合 60分1本勝負
“ザ・マシンガン”カール・アンダーソンvsタマ・トンガ

昨年からイメージチェンジして頭角を現し、長年の苦労を実らせ転換期を迎えているタマ・トンガ。ご存じのように得意技であるガンスタンがテーマの注目の対決は、その総決算ともいうべき試合となりました。
 
この戦いを制し、タマ・トンガはついにシングルで初のタイトルを手にしたわけですが、気になるところをひとつ・・・それは、はたしてファイトスタイルまで変えてしまう必要はあるのかな?という点でした。
 
タマ・トンガ、以前は早いテンポで淡々と攻めるスタイルでした。昨年オカダとシングルしたときも、イメージチェンジした後ながらファイト自体はヒール時代と同じく早い回転での攻め重視。ベビーフェイスになっても周りに媚びないファイトを見せてくれて、いい試合だなぁ~と唸らせてくれました。しかし今は間が増え出してきた感があります。反撃に移る前にマットをバンバンと叩いて観客に合いの手取らせるような、そういう動きが試合中に見られるようになってしまってきています。些細なことかもしれませんし、それがまったくダメだとは言いませんが・・・やっぱりタマ・トンガの本来のプロレスは失わないでほしいな~と、そう思いました。
 
第6試合 
武藤敬司 新日本プロレスラストマッチ 30分1本勝負
海野翔太、棚橋弘至、武藤敬司vsBUSHI、SANADA、内藤哲也

これまでの経験上、現在の新日本では内藤の入場時が最も歓声が上がるとき、だったんですね。で、この日もそうだったんですけど、武藤入場時はちがいました。入場テーマ鳴る手前で空気がワァーっと変わりHOLD OUTかかった瞬間に爆発が起きた、そんな感じでした。あとは言うまでもありません。入場から退場まで、すべてを武藤が支配していましたね~。知名度や引退間近という理由だけではありません。日本、アメリカと、大会場で観客を熱狂させてきた武藤、その引きつける力、魅力。やっぱりすごかったです。あとSANADAですね。この日一番いい仕事してくれたと思います。本人もいろいろ過るものあっただろうなと思いますが、この場で戦えたのはよかったんじゃないかなと感じました。
 
第7試合 
IWGPジュニアヘビー級選手権試合 4WAYマッチ60分1本勝負
マスター・ワトvsエル・デスペラードvs高橋ヒロムvs石森太二

この試合に出場しているレスラーはみんな素晴らしく言うことないんですが、毎回言ってますが4WAYじゃなんだかわからないんですよねぇ・・・試合じゃなくて"競争"みたいで、好きになれません。もうこの試合形式廃止にしません?1対1をじっくり見たいですよねぇ?
 
第8試合 
ダブルメインイベントⅠ
IWGP USヘビー級選手権試合 60分1本勝負
ウィル・オスプレイvsケニー・オメガ

これは一言、凄まじかったです。緊張と興奮、緊迫と弛緩、同調と崩壊。全身全霊。前のめりになり歓声をあげる人、おもわず手で目を覆ってしまう人・・・限界点を越えたふたりの攻防は見るものを真からハラハラドキドキとさせました。これだけファンの感情を揺さぶった試合は近年にはないと思います。今年のベストバウトに選ばれる可能性はもちろん、プロレス史にも刻まれるであろう戦いだったのではないかと、そう思えました。
 
でも"諸刃の剣"での戦いであったことも否めなかったのではないかなと思いました。そう、その試合を見てしまったことでファンは前回より激しいムーヴを求め、そしてレスラーはより大きい歓声を求め、さらなるムーヴへと到達していく・・・次、その次とエスカレートしていったそれは、この先どうなるのか?長くプロレスを見てきた方なら、ボクと同じことを考えた人は多かったかもしれません。最高の試合、考えさせられる試合。いろんな取り方ができる一戦であったと言えるのかもしれませんね。
 
第9試合 
ダブルメインイベントⅡ
IWGP世界ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
ジェイ・ホワイトvsオカダ・カズチカ

大技でダイナミックに、そしてスリリングに展開していくのがオスプレイとケニーの試合なら、細かな技で攻め、徐々にクライマックスへと持っていくジェイとオカダの戦いは前試合とはまさに対極。特にジェイとケニーのそれは陰と陽と言っても過言ではないかなと思います。しかしスタイルこそちがえど、その試合技術の高さは双方甲乙つけがたい。それぞれにプロレスの良さ、魅力があるからです。
 
しかし前試合で、視感からこれまでに体験したことのない強烈なインパクトを受けてしまったことでファンの感覚は麻痺してしまい、ジェイvsオカダ戦はいやがうえにも前試合に食われてしまう形になってしまいました。実際にボクの後ろや前にいたお客さんからは「なんかたるいなぁ」「さっきのからしたらだめだね」という声が聞こえてきたほど。胸がムカムカ、やがて腹立だしい、そんな気持ちになったくらいです。
 
でも一方で、この"物足りなさ"を口にしてしまう周囲の客の声には考えさせられるものがありました。
 
前試合とこの試合を比べて・・・確かにそれはあったのかもしれませんが、そういう話を抜きにしたとして、ジェイvsオカダ戦がひとつの試合としてメインイベントとして、はたしてどれだけの存在感を放つことができたのか?他にはない圧倒的なものを発揮することができたのか?そこが重要なのではなかったのかなと思ったのです。
 
そう、それはたとえば、時にはレスリング・テクニックを全面に押し出した戦いであり、時にはラフ一辺倒の戦い。あるときは正統派でありながらヒールな佇まいで攻めきってもいいじゃないですか。またあるときは試合時間、短くてもいいじゃないですか。たまにはちがうフィニッシュでもいいじゃないですか。毎試合、始まるまでわからない。終わってみなければわからない。期待に反して期待に応える。これからの新日本に必要なのは、そんなメインイベンターのプロレス・・・つまりオカダの姿、戦いなのではないでしょうか?
 
そうですよ、「猪木へ届け」と言うなら言葉だけじゃダメです。新日本を背負って立つなら、これまでと同じではダメなんですよ。前の試合がすごかろうが、他がどんなにすごかろうが!!始まったらすべて忘れさせてしまうような強い光を放つプロレスをしなければならないんですよ。オカダならやれる。やってほしい。「猪木さん」というその言葉へのアンサーを、これからの新しい時代に見させてください。オカダ時代、再び!!待っています。
 
全体を通して、とっても楽しく見ごたえがありました。そしてWWEと日本が見え隠れしたり、国内における他団体との戦いが始まろうとしたり。そんな中、去りゆく時代、新しい時代の往来を見ることもできたのかなと感じることもできました。様々な背景が渦巻いては何かが変わりつつある、何か変革期に差し掛かったような気配を感じずにはいられない、忘れられない大会となりました。
 
そして最後に。今回の大会では稀に見る数のタイトル戦が組まれていました。
 
そう近年は、そのタイトル乱立状態から「今の新日本はベルトが多すぎる」と、それに関していろいろな意見や話が多々囁かれては耳に入ってきていました。

「いろんなタイトルがあった方が様々な戦い模様を見れておもしろいじゃないか」

「いや、そもそもIWGPは乱立するタイトルの統一をし最強の王者を決めることが発祥た。だからそんなにベルトがあるのはおかしいんだよ」

ファン同士、この件に関しては人それぞれ。賛否両論いろんな考えがあることと思います。それはとてもいいことだと思います。いろんな意見をいろんな人と語っていく・・・これもまたプロレスファンの醍醐味のひとつだからです。

だからここではファンではなく、レスラーに対して言いたい。
 
ベルトの価値はそのベルトの名前や組織で決まるわけではありません。そのベルトを保持するレスラーで決まるんです。ベルトにレスラーがついていくんじゃないんです。レスラーにベルトがついて来るんです。ベルトを持っているレスラーがどんな戦いを見せるのか?見る人に何を思わせ、どんな記憶を残させるのか?それこそが重要なんです。
 
そのベルトはなぜテーズベルトと呼ばれたんですか?なぜレイスモデルと呼ばれたんですか?フレアーモデル、初めは散々な評価だったのに後年はどうなりました?WWFジュニア、NWF、インターヘビー、IWGP、三冠。そう聞いて誰の顔が思い浮かびます?なぜ、その顔が思い浮かぶんですか?
 
今、持っているそのベルトが何よりも価値のあるものになるよう、がんばってください。今ベルトを持っているすべてのレスラーに期待しています。

長い文章に最後までお付き合いいただきありがとうございました。