今回はベートーヴェン第9の
初演についてお話しします。
この曲は1824年5月7日に
ウィーンで初演されました。
その時ベートーベンは既に
完全に聴力を失っていました。
初演の指揮は
ベートーヴェンがおこないました。
しかし、演奏が終わった直後の歓声に
ベートーヴェンは気づかず
振り返って初めて
観衆の拍手に気付きました。
しかし、実際には違ったようです。
興行的には経費がかかり過ぎ
思った程利益が出なかったようです。
その原因にオーケストラの編成を
大きくしすぎたことが挙げられます。
記録によるとオーケストラが
100人になったようです
(セントラル愛知では通常67名)
半月後に再演を行いましたが
観衆が埋まらず赤字公演。
評論家は考えます。
第4楽章を短くしなければならない。
ベートーヴェンも聴く力を
奪われていなければ、
同じように思ったはずだ、と。
そして、ベートーベンが亡くなった後
暫く第九の演奏はありませんでした。
失敗に終わった原因をまとめてみました。
1:当時のウィーンは
イタリアのオペラが流行していて
交響曲の人気がなかった
2:当時の演奏者の技術や
楽器の性能を超えていた。
3:オーケストラ編成も
大規模すぎて技術の高い奏者が
集められなかった。
4:練習不足と合唱のソプラノパートが
高音で歌えなかった
5:独唱者もドタキャンして
代わりの独唱者も力不足だった
以上になります。
人類の宝といわれた名曲でも
初演は上手くいかなかったようですね。
今回の動画です。