12/10 おはクラ放送後の呟き | マーシー山本教授のゆるゆるクラシック日記

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マーシー山本のお仕事の報告やクラシック音楽の豆知識をお届けします。

今回はベートーヴェン第9の

初演についてお話しします。

この曲は1824年5月7日に

ウィーンで初演されました。

その時ベートーベンは既に

完全に聴力を失っていました。


初演の指揮は

ベートーヴェンがおこないました。

 

しかし、演奏が終わった直後の歓声に

ベートーヴェンは気づかず

振り返って初めて

観衆の拍手に気付きました。
しかし、実際には違ったようです。


興行的には経費がかかり過ぎ

思った程利益が出なかったようです。

その原因にオーケストラの編成を

大きくしすぎたことが挙げられます。

 

記録によるとオーケストラが

100人になったようです

(セントラル愛知では通常67名)


半月後に再演を行いましたが

観衆が埋まらず赤字公演。

 

評論家は考えます。

第4楽章を短くしなければならない。

ベートーヴェンも聴く力を

奪われていなければ、

同じように思ったはずだ、と。

 

そして、ベートーベンが亡くなった後

暫く第九の演奏はありませんでした。
失敗に終わった原因をまとめてみました。


1:当時のウィーンは

イタリアのオペラが流行していて

交響曲の人気がなかった


2:当時の演奏者の技術や

楽器の性能を超えていた。


3:オーケストラ編成も

大規模すぎて技術の高い奏者が

集められなかった。


4:練習不足と合唱のソプラノパートが

高音で歌えなかった


5:独唱者もドタキャンして

代わりの独唱者も力不足だった
以上になります。

 

人類の宝といわれた名曲でも

初演は上手くいかなかったようですね。

 

今回の動画です。

https://youtu.be/IejCCJoApz4