NO BOOKS NO LIFE -読書の時間―  -40ページ目

14.斉藤一人:斉藤一人の絶対に成功する千回の法則

成功者もこっそり読んでいる、心のバイブル


 「銀座まるかん」の創業者である斉藤一人さんは、日本一のお金持ちの一人です。


 本の後ろには、いろいろと納税額に関するデータも出ていますが、ここ数年のものはありません。


 おそらく、斉藤さんの本を読んで、納税額の多さを売りも売りにできると考えた他のお金持ちが、それまでの節税対策をやめて、競って税金を納めるようになったのかもしれません。


 斉藤一人さんは、現代における孔子のような存在です。


 一人さんは、あるところで孔子と自分の考え方の違いを説明していますが、それは多分に生きた時代の違いによるものです。


 孔子は官吏に対して、「君子」たる道を説きましたが、一人さんは商人(に限らずすべての人に)、お金持ちになる道、幸せになる道を説きます。


 その言葉は平明でとてもわかりやすく、難しい概念はほとんど出てきません。


 孔子には子路や顔回をはじめとして、何人もの有名な弟子がいましたが、一人さんにも何人ものお弟子さんがいます。それぞれに、出している本も数多いですが、一人さんを越えるほどの人はまだいません。一人さんの言葉と自分の成功体験を結びつけたものがほとんどですが、中には小俣貫太さんの本のように、一人さんが語っていないような言葉の裏の経験の奥行きに光を当てるものもあって、無視できない存在なので、お弟子さんの本もなるべく目を通すようにしています。


 「斉藤一人の絶対成功する千回の法則」は数ある一人さんの本の中でも、もっとも読まれている本の一つです。


 何を千回やればよいのかというと、「豊かだなあ」「幸せだなあ」「ありがたいなあ」、あるいはもう一つの著書のタイトルにもなった「ツイてる」という口癖です。


 大切なのは、その口癖が出る時に、努力してはいけないということです。自然に、笑顔を浮かべながら、口から出てくるようにすれば千回唱えるあたりから本当にそうなる-要するに、一人さんの言いたいことはそういうことです。


 「お金持ちになることも含めて、幸せになるために一番大事なのは、ひとり言の言葉とその回数です。」 

(p57)


 すでに、一人さんの本を読み、この理論を実践したのに効果がなかったという人もいるかもしれません。


 その時、自分の表情を思い浮かべてみて下さい。笑顔になっていましたか。努力していませんでしたか。


 それから、もう一つ大事な言葉を忘れていませんでしたか。それは、


 「やってやれないわけがない。やらずにできるわけがない」


という言葉もまた千回唱える必要があるということです。


 よい想念と言葉の世界が自分の中にみなぎっても、それが外の世界、人へのはたらきかけとなるためには、トリガーとなる言葉も必要なのです。「豊かだなあ」「幸せだなあ」といったプラスの言葉を唱え続ければ、必ずチャンスはめぐってくるでしょう。しかし、そのチャンスに気づき、それをつかみとらなければ、意味はありません。


 これは、紹介した本の(割愛した後半部分の)中で、茂木健一郎さんも言っていることです。


 「僕は、出会いを生かすためには、二つの要素が欠かせないと考えています。

 一つは、偶然の幸運に出会う力「セレンディピティ」。もう一つは、巡り会った偶然を呼び込むために必要な力「コミットメント」です。」(茂木健一郎「脳を活かす仕事術」(pp129-130)


 「やってやれないわけがない。やらずにできるわけがない」は、いわばこの「コミットメント」へ至るための筋道づけなのです。

 

 さて、一人さんの教えの中で、もう一つ大事なことがあります。それは、努力してはいけない、苦労してはいけないということです。


 ここで、一人さんは、世間から努力と苦労の人と思われがちな松下幸之助さんの例をあげて、その誤りを指摘します。


 「松下幸之助さんが松下幸之助さんになったのは、成功と努力が無関係であることを知っていたからだと思います。だから大成功したのです。

 努力というのは、やりたくないことを嫌々するということです。やりたくないことをしている人が幸せであるはずがありません。

 つまり、努力すると人間は不幸になるのです。」

 (p60)


 よい大学を優秀な成績で出た人がビジネス、お金儲けで失敗するのも、有名なスポーツ選手が引退後事業で失敗するのも、それまでに身についてしまった努力や根性で勝負しようとするからです。


 売り上げを十倍にしようとすれば、十倍楽をする方法を考えなければいけないのに、十倍苦労してしてしまう。だから、失敗するのです。


 「100メートルを一秒で走る方法があるとすれば、それは努力や根性とは無縁のものです。それがビジネスというものなのです。」(p71)


 もう一つ、一人さんの言葉で、とても有名な、そして大事なものがあります。それは、「困ったことは起こらない」ということです。


 そうすると、当然、こう反発が返ってくるはずです。「俺は、今会社リストされて困っているんだ。そんなの嘘に決まっている」あるいは、「私は今、10年もつきあってきた彼にふられて死ぬほど落ち込んでるのよお。どうしてくれるの」。


 実は、困ったことは起こらないけれど、困ったように見えることは起こります。


 「そもそも人間には困ったことは起こらないのですが、「困ったことは起こらない、困ったと思っていることも、じつは困ったことではない」ということが神様からのプレゼントです。

 このプレゼントをもらった人間は、例外なく魂のステージがあがります。魂のステージを上げることが幸せへの道なので、これはとても大切なことです。」(p85)


 以上が、「斉藤一人の絶対成功する千回の法則」の「第一章 千回の法則」のあらましです。もっと大事な部分を抜かせていると思う方もいらしゃるかもしれませんが、読書というのはその人の興味や関心、今抱えている問題によって、同じ本であっても異なるものですから、当然です。


 「斉藤一人の絶対成功する千回の法則」は、さらに「第二章 バランスの法則」、「第三章 加速の法則」、「第四章 78点の法則」と続きます。

 同じだけ、ページを割けば、大体のあらましを紹介することは可能ですが、あえてそうしません。


 第一に、以上の部分は、一人さんのあらゆる著作で、繰り返し、繰り返し出てくるコアとなる考えで、残りの部分は補足的なルールが多いので、かえって散漫になり、印象に残りにくいからです。


 第二に、一人さんがこの本の中で言われているように、タダで手に入れた情報に価値はないからです。 話のネタとするだけなら別に構いませんが、それを自分の成功や幸せに本気でむすびつけたいなら、本屋へ行ってこの本をお求めになることをお勧めします。


 そして、第三に、一人さんの言葉にあるパワー、言葉の息吹きを感じてほしいからです。それは要約することが決して可能ではないものしょう。

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てっとり早く、より安く同じ考え方に触れたい方には、新書サイズのより新しいこちらの本もお勧めです(CD付)。

ツイてる! (角川oneテーマ21)/斎藤 一人
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著者:斉藤一人 書名:斉藤一人の絶対成功する千回の法則」 

出版社:講談社 2003年5月刊


お勧め度:☆☆☆☆☆ 100点



13.有川浩:レインツリーの国

「図書館」シリーズからスピンオフしたピュアなラブストーリー

有川浩は代表作として、アニメ化によってブレイクした「図書館戦争」に始まる図書館シリーズがあります。「レインツリーの国」は、図書館シリーズの第二作、「図書館内乱」の中に登場する書名でもあります。図書館シリーズは、メディアワークスから出版されましたが、「レインツリーの国」は新潮社です。出版社の垣根を越えたコラボとしても話題になりました。


有川浩は、「ありかわひろ」と読みます。


最初書店で背表紙を眺めているだけの段階では、「ありかわひろし」と読んで、男性作家だと信じていましたが、女性の作家です。


実は、「レインツリーの国」では、この名前の読み方も一つの鍵になっています。見えない相手への想像と現実のギャップを表すものと名前も位置づけられています。


「レインツリーの国」はある小説をきっかけにしたインターネットによる出会いの物語です。


インターネットによる出会いからスタートするラブストーリーとしては、石田衣良「REVERSE」があります。どちらもリアルでは簡単にわかってしまうことが隠されたまま、ひかれあい、その秘密を発見するプロセスでドラマチックに物語が展開する仕掛けになっています。


小説などフィクショナルな作品の紹介は難しい部分があります。


語らなくてはならず、語ってはならない


これが一つの掟です。


まだ読んでない読者のためには、楽しみを奪わないために、結論を語ってはなりません。


しかし、その世界の魅力を紹介するためには、ある程度具体的にストーリーのディテールを紹介しなければなりません。


そのために、設定だけ紹介して、ジェットコースターが滑り出したところで、後は抽象に逃げながらフェイドアウトするか、批評的な脱線を行うか、人それぞれ、ケースバイケースでしょう。


この線引きに毎回、頭を悩ませています。


(半分だけのあらすじ)


大学を卒業し、会社に就職して三年になる向坂伸行の心にひっかかる小説があった。


ライトノベルのシリーズの結論がどうにも腑に落ちず、自分以外の人間の感想を知りたくなって、彼はインターネットで検索をかけてみる。


するとあるホームページにたどりついた。


それがひとみという女性によるホームページ、「レインツリーの国」だった。


心の琴線に触れるものを感じた伸行は、いてもたってもいられず、管理人へとメールアドレスを出す。


結論への意見の食い違いはあるものの、同じストーリーへの深い思い入れで心のふれあいを感じた二人。


度重なるメールのやりとりの後、伸行はひとみをデートに誘うことを思い立ち、最初は渋るひとみもこれに同意する。


本来なら、ここで切って後は、ざっと流したいところですが、これではよくある物語とほとんど区別できません。そう、石田衣良の「REVERSE」も同じような展開なのです。ですから、もう一歩だけ踏み込むことをお許しください。


やがて、新宿紀伊国屋前で待ち合わることとなった二人。


だが、メールでのやりとりとは違い、どこかしっくりと来ない部分があった。


見たい映画が見られず、代わりに入った映画は、ひとみが字幕がある洋画にこだわったがために、退屈な時間を過ごす羽目になる。エレベーターでも、重量オーバーなのに乗り込もうとするし、とうとう堪忍袋が切れた伸行はひとみを怒鳴りつけてしまう。


だが、次の瞬間はひとみの耳についた補聴器を目にし、伸行はすべてを理解する・・・


その後、背後から追い越したカップルとのいざこざをめぐり、ケンカ別れしたような形になった二人。


彼らに明るい未来はあるのだろうか?


数日前に、吉田修一「静かな爆弾」という小説を読みました。神宮外苑で、出会う男と女。実は、その女性は、聾者でした。やがて二人は愛し合い・・・と「愛してると言ってくれ」さながらのロマンチックな展開になるのですが、いろいろな伏線を張り、期待させたものの、爆弾は不発のままに終わり、がっかりした覚えがあります。当然、書くべきことを書いていない、展開すべきところを展開していない、という感じがしたのです。半ば同棲し、親にも紹介する関係になっているのに、その移行部分の描写がすっぽり欠落して、まるで「のだめカンタービレ」の千秋とのだめの関係みたいでした。「のだめ」の場合には、よくある漫画のお約束なわけですが、「静かな爆弾」の場合には、著者の問題への逃げを感じたものでした。


「レインツリーの国」の場合には、ピュアなラブストーリーということもあり、そのような逃げを感じません。難聴という問題を扱う上で慎重になるがために、時に物語になじまない専門的な記述になることはあったも、そこで出てくる問題一つ一つに向き合っている姿勢が好ましく思えました。


周囲の反対を押し切って結婚にまでこぎつける(と言っても反対しそうな人物は周囲に見当たらない)以前の段階にとどまるので、あくまで伸行と二人のコミュニケーションの問題に終始します。結局、耳が聞こえようと、聞こえまにくかろうと、誰もが同じような心の中の傷、悩みを抱えていて、自分一人が特別ではないと理解しあうまで・・・。


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☆☆☆★ 75点

著者:有川浩 書名:レインツリーの国 出版社:新潮社 2006年9月刊

プロムナード1 <立石>

私はいつも、家にこもって本を読んでいるわけではありません。


むしろ、どこかの街をさまよい歩いてることが多いです。


街そのものの個性が好きなのです。


本屋を探してのこともあれば、写真を撮るためもあります。ついでにグルメ(もっぱらB級ですが・・・)をしたりで、一石三鳥の楽しみがあります。


本を読むのは、もっぱら電車の中と喫茶店です。


大体一日一、二冊のペースで本を読み終えるものの、外れもあれば、やたらと長いものもあります。


毎日一冊分の更新が理想ですが、街を歩く楽しみも捨てがたい。


そんなわけで、出没先の画像を構成して、エントリーを間に入れることを思いつきました。


それがこのプロムナードのシリーズです。


プロムナードという名称は、ムソルグスキーのピアノ曲「展覧会の絵」から来ています。


ムソルグスキーの「展覧会の絵」では絵と絵の間に「プロムナード」という短い曲が入ります。


プロムナードを書評と書評の間に入れるのは、もう一つの目的があります。


やはり書評ーつまり活字ばかりでは-ビジュアルな華がなくて、地味な印象を与えてしまいます。


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というわけで、第一回は立石、葛飾区にある京成線沿いの下町です。


私はこの街が、葛飾柴又より好きです。


なぜなら、葛飾柴又は参道沿いの店は夕方5時でしまっていまいますが、立石は日が暮れてからがおいしい下町です。


NO BOOKS NO LIFE -読書の時間―

立石を代表するスポットがこの立石仲見世。アーケード街ですが、二階まで統一されたデザインで、レトロでありながら、ハイカラな感じがします。


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仲見世を抜けると、四ツ木通りに出ます。ここの雰囲気は、中野のブロードウェイを抜けて、早稲田通りに抜けたあたりの感じに似ています。


下町らしく、菓子屋さんが多く、つい5個200円のあんドーナツ(安!)を衝動買いしてしまいました。


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次に目につくのが、お好み焼きと、もんじゃ焼きのお店です。


飲み屋や料理屋も多いですが、ラーメン屋は早稲田通りほど多くありません。


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お腹がすいたので、中が高温でマグマ状になった6個300円のたこ焼きを食べながら、駅への道を引き返しました。


立石は駅の反対側も面白いのですが、それはまたの機会に。

12.桐野夏生:東京島

神話へ、そして歴史に至る無人島のサバイバル譚


いやあ、面白かったです。一気に読みきってしまいました。


表紙からして、無人島に漂着した人々のサバイバルゲームなんですが、タイトルにある「東京島」というのが、第一の肝です。


漂着したグループが何組かあるわけです。まずは主人公清子の夫婦。それから日本人のグループ。そして、次に香港から来た中国人のグループ。


日本人のグループは、この島をトウキョウ島と呼び、島の場所を、オダイバ、コウキョ、ジュク、シブヤ、ブクロ、チョーフ、キタセンジュ・・・日本での記憶を延長するように名づけます。産業廃棄物が捨てられた場所は、トーカイムラという風に。


しかし、生活に直結した技術を持つ中国人のグループの方が、限られた資源で、いい生活を送るわけです。


あわせて32人。


その中で、アラフォーの主人公の清子だけが女性で、後はすべて男。これが第二の肝。


何が起こるかは大体想像がつきますね。


一人の女性をめぐって、欲望がうずまく世界がまずできあがります。


最初の夫は死に、第二、第三と夫が選ばれるわけです。どういうわけかどんどん死んでゆく・・・


しかし、彼女が中心であった世界は、島からの脱出の試みの後に変わってしまいます。


グループ間の力関係が変化し、価値観も変化します。共同体の内部に新しいリーダーが生まれ、彼女はそれに否応なく翻弄されてゆく・・・。


果たして、無事この島から逃げ出すことができるのでしょうか。


それとも、この島、東京島で安住の地として、生き続けることを選択するのでしょうか?


途中、視点が別の人物に変わり、同じ出来事が別の相のもとで現れてきます。そうすることで、読者は少しずつ真相へと近づくわけですが、それぞれの視点は各人の漂着以前の記憶と分かちがたく結びついていて、それが物語に立体感を与えています。


一体、島で何が起こったのか?


さまざまな人々の営み、欲望が集合的に織り成す共同体の変遷史はまるで、神話の原型を見るかのようです。そして、文字で書かれることによって、事実と虚構をないまぜのままに歴史へと物語の中で発展してゆくのです。


「東京島」のオープニングは、次のように語られ始めます。


夫を決める籤引きは、コウキョで行われることになっていた。清子はいつもより早起きしてオダイバへ下りた・・・


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お勧め度:★★★★

著者:桐野夏生 書名:東京島 出版社:新潮社 2008年5月刊

11.茂木健一郎:脳を活かす仕事術

この本はあなたのライフワークのスターターの役目を果たすかもしれない



本を読むのは簡単です。でも、その本について文章を書くのは結構しんどいです。


アメブロで書評ブログを作ろうと、とりあえず登録したのは4年ほど前です。今のとは違うタイトルをつけて、スキンまで選んであったものの、記事なしで4年が経過して、ようやく重い腰を上げたのが先月末です。


そのころに読んだのが、茂木健一郎さんの「脳を活かす仕事術」でした。これ一冊というわけではないけれど、スターターの役割を果たしてくれたような気がします。


この本の要点は、「感覚的学習の回路」「運動系学習の回路」の間の溝をいかにして埋めるかという一点にあります。


感覚的学習とは、いわば入力、インプットの世界です。


これに対して、運動系学習とは、出力、アウトプットの世界です。


現代人は、日常的にインプット過剰の状態に置かれ、しかしアウトプットに関しては慢性的な不足の状態にあると言えるでしょう。インプットばかり過剰になると何が起こるかというと、より完璧なアウトプットを求めるようになり、かえって出力へのハードルが高くなり、より一層のインプットに走り、アウトプットを先延ばしにするという悪循環に陥ります。学者で言えば、参考文献ばかり集めて、自分で論文が書けない状態です。


感覚系と運動系のバランスをとるためには、まず出力するしかなく、入出力のサイクルが回転してゆかないことには、仕事に必要な本質的能力も育たないと著者は言います。


そのために、必要なさまざまな技術を提示してるわけですが、要するに結論に相当するのは、一つのことではないでしょうか。


それが、「タイガー・ジェット・シン仕事術」です(笑)。


「いきなり核心を突いた仕事をする。

僕はこれを「タイガー・ジェット・シン仕事術」と呼んでいます。仕事を始める時は、前提条件なしに本題に入り、アクセルを思い切り踏み込む。いきなり運動出力全開で始めるのです。」


さらにこの「場外乱闘型ビジネス」の例として、挙げられるのがスティーブ・ジョブズや、ビル・ゲイツ、そしてグーグルのユーチューブ買収です。


著作権や肖像権の問題の解決という普通の企業ならまずクリアすべき前提条件を、まずやってから後で手段を考えるというまったく逆のやり方で乗り切るのが、場外乱闘型ビジネスです。


ことを実行する前のあらかじめのシュミレーションというのは、どこまでやってもきりがなく、思考回路が無限のループ状態に陥る傾向があります。想定される問題点やリスクも無数に考えられるわけですが、いったん行動をスタートさせると、問題点も絞り込め、必要なインプットも限られてきます。


そのようなやり方を個人のレベルでも実行してゆくことが、活気ある仕事術への第一の原則となるのです。


脳を活かす仕事術/茂木 健一郎
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著者:茂木健一郎 書名:脳を活かす仕事術 出版社:PHP 2008年9月


お勧め度:★★★★


紹介したのは、前半3分の一程度の内容ですが、 後半部分は他の著者によって語られ、読んだことのある内容が多いです。ジャンルを超えた刺激的なネーミングに拍手を送りたいです。