その場に立ち尽くすおれ。
そうだよな
そりゃそうだよ
おれ達だっていい年なんだし
相手がいるのは当たり前か…
目の前にある酒の棚からカゴいっぱいに
酒を入れスーパーを後にした。
初恋って実らないって言うよな
大人になってそう思う
おれは大量に買ってきた酒をテーブルに置き
ビールのプルタブを開けると一気に飲み干し
気が付くとすっかり外は暗くなっていた。
いつの間にか寝てたらしいな…
ははっ
おれって意外とガラスのハートなのな。
つーっと頬に泪が落ちる。
そこから堰を切ったように泪が零れ
おれは顔を覆った。
ピンポ〜ン
玄関のチャイムが鳴る。
誰だ
宅配なんか頼んだかな…
チャイムの先の画面に映るのは
｢松本？｣
つづく…