あり得ない都市伝説…オリオン・ミッションNO304 | ヘミシンクピンポンパン

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ヘミシンクと幽体離脱体験記

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私は足先が燃え上がるような熱と恐怖に耐えながら操縦していた。なんとか必死に我慢できるのは、着陸地点がもう目の前なのだ。山間につくった私のヘリポートまであと500メートルほどだった。この当時の私はこれがクンダリニー症候群によるものだとは気がつかなかったのだ。

(続く)

 

《オリオン・ミッション…あり得ない都市伝説NO304》

マイヘリポートといってもたんなる空き地に過ぎなかったが、航空局に申請し認可を受けなければ、どんな立派な設備を持っていようとも、ヘリポートととして運用できない。

 

アマチュアがドローンを自由に飛ばし、空飛ぶタクシーや空飛ぶクルマのニュースが話題にすらならなくなってきた時代に、古臭いと思われるかもしれないが、空の世界は甘くはないのだ。

 

航空法の全面的な見直しがない限り、そんな物が自由自在に誰でも彼でも、サルでも好き勝手にあなたの家や頭の上を飛び回って、その辺の駐車場に降りてきたり、道路の脇に止めるなどというようなことにはならない。

 

ロシアや志那や北朝鮮のような国ならどんなことでも許されるのかもしれないが、先進的で洗練された科学や技術を持ち、人の命が何よりも優先されるまともな法治国家では、ヘリはヘリポートか空港に降りなければならない。

 

あと500メートル、時間にすれば後10秒ほどなのだ。しかし煙はますます激しくなり、私は万が一のことを考え始めた。なんとかそこにたどり着いてくれと、私は祈るような思いでサイクリックに手をかけ、コレクティブとペダルを操作していた。

 

しかし無線機から出てきた白い煙と、かすかに焼けるような匂いは機内に広がり、それは次第に勢いを強くしつつあった。今に火を吹き出すに違いない。もしいきなり突然アビオニクスが燃え上がるなどという事態になったら、今ここですぐに機体を降ろさなければならない。

 

山間地域なのですぐ下には田園が広がっていたが、本当にこんなところに着陸させるのかと思うと生きた心地がしなかった。木々を倒して、沼地のような地面に接地させれば間違いなく機体は傾く。そのときメインローターがそこを叩くだろう。あるいは転倒するかもしれない。

 

それでも十分高度が下がっているので、命は助かるしおそらく大した怪我もしないだろう。しかし大きな事故になり、全国的なニュースになることは間違いない。この時はそんなことをなかば覚悟してしまった。幸い無事にヘリポートに着陸できたが、私よりオーナーが青ざめていた。

 

彼にとってはまったく信じられないことだったようなのだ。ということは不法改造ではなかったのだ。この当時の私はこうした一連の電気トラブルが、私自身のクンダリニー異常によるものだとは、想像することさえなかった。

 

クンダリニー症候群については知ってはいた。金縛りや幽体離脱を経験する者の多くが、それを生々しく体験している。私の身の回りで起きる現象のことごとくが、それにピッタリ当てはまることに気づいたのは、このヘリコプター事件の何年も前のことだった。

 

しかし私も心の何処かで、それをありえない都市伝説として捉えていたのかもしれなかった。私自身の身に起きた現実に当てはめ、クンダリニー症候群に伴う現象として応用し解釈するということができなかった。

(続く)

マサト